シンチャオ! サイゴンノオトのわん吉@シンガポールです。

今回は、人生で初めて耳にした「ボーボーチャーチャー」のことをご紹介します。

 

「ボーボーチャーチャー」とはいったい?

先日、ポップアップショップでかわいいクッキー箱を見つけました。

中に入っているクッキーがパステルピンクで「かわいい色だなぁ」と見ていたところ、店員さんが「ボーボーチャーチャー味ですよ」と教えてくれました。

「えっ!?ボーボーチャーチャー?」

「そう、ボーボーチャーチャーですよ」

ボーボーチャーチャーって…。不思議な響きを聞いてわん吉がイメージしたのは、寝起きで頭がボーボーのままズズっとお茶をすすっている誰か…。そんなわけあるまい。

すると、わん吉のイメージとは真逆のかわいらしいクッキーを、店員さんが試食させてくれました。

食べてみると、サクサクショートブレッドの食感とほんのりココナツのやさしい味。

「うむ、おいしい! なかなかやるなぁ」と感心していると、「ボーボーチャーチャーはシンガポールのお菓子なんですよ」と店員さんが教えてくれました。

 

ボーボーチャーチャーは昔から愛されてきたスイーツ

ボーボーチャーチャーは、シンガポールスイーツの中でも昔からあるマレー系のお菓子。

マレー語で「おかゆ」を意味する「ブブール(Bubur)」と、「いろんなもの」を意味する「チャーチャー(chacha)」が合わさって生まれた名前です。

いろんなものが入ったおかゆみたいな汁状のもの、ということなんですね。

 

シンガポールの人気スイーツ屋台「一一五糖水」へ

ボーボーチャーチャーの正体を探りに向かったのは、人気のレトロスイーツ屋台「一一五糖水(115 Tang Sui)」。

チャイナタウンのホーカーセンター「チャイナ・コンプレックス」2階の#206ブースにある、赤い看板が目印のお店です。

創業1966年の老舗屋台は穏やかそうなご夫婦が切り盛りしていました。次々とお客さんが訪れ、人気ぶりがうかがえます。

店先には懐かしい感じのスイーツメニューが並んでいます。右上の「摩莫喳喳 BOBO CHACHA」を注文!

とうとう、ボーボーチャーチャーとご対面!なるほど、レトロ感のある白いお汁粉風ですね。

かぼちゃやヤム芋、サゴ(サゴ椰子から取れるデンプンで、ぷにゅぷにゅした食感)が入ったココナツミルクの温かい汁。お芋やかぼちゃから出る自然の甘みがやさしいです。

東南アジアのお芋やかぼちゃは、日本のものより水気があり軽いので、スルスルとお腹に収まります。

ほっこりと優しい食後感で、大満足。

 

あちこちのフードコートにもあるローカルデザート

ボーボーチャーチャーは昔ながらのローカルデザート。別のフードコートでもすぐ見つかりました。

やはりココナツミルクの温かいお汁。

中の具はヤム芋やカボチャのほか、赤や緑など色とりどりのサゴが入って盛りだくさん。まさに「チャーチャー」な感じでした。

ボーボーチャーチャーは冷たいバージョンもあるとのこと。これからシンガポールもさらに暑い時期を迎えるので、ぜひ食べてみたいと思います。

 

進化版ボーボーチャーチャーも楽しい

冒頭でもご紹介した通り、わん吉が初めてボーボーチャーチャーに出会ったのは、アーティザンベーカリー「La Levain(ラ・レヴァン)」のポップアップショップでした。

おしゃれベーカリーとローカルスイーツとのマッチング。ユニークな発想が魅力だなと思い、実店舗に行ってみました。

 

おしゃれベーカリーのボーボーチャーチャー・クロワッサン

工房もカフェも併設された明るいおしゃれベーカリーです。

入口のショーケースには色とりどりの職人パンが並んでいます。ペストリー系がおいしそう。

その中にボーボーチャーチャー・クロワッサンを発見!その名も「BOBOCHACHA TWICEBAKED CROISSANT(ボーボーチャーチャーの2度焼きクロワッサン)」。

さっそく注文してみました。

クロワッサンのトッピングは、ヤム芋の紫とかぼちゃの黄色の2色ペースト。かわいいなぁと眺めながら、いざ実食!

ほんのり甘いお芋の風味と、ココナツ風味の軽いおもち状のものが、意外にもクロワッサンとマッチしていました。

おそらくもともとのクロワッサンがおいしいんですね。サクサクでほどよくバターが練り込まれたクロワッサンと、お芋ペーストとお餅とココナツのハーモニー。

甘すぎず脂すぎず、パクリと食べてしまいました。

 

 

さて、不思議な響きの「ボーボーチャーチャー」。お楽しみいただけましたか。チャンスがあれば一度ぜひ味わってみてくださいね。

 

ベトナム中部高原、ザライ省のAyun pa(アズンパ)近郊にあるジャライ民族の村を訪問しました。アズンパの風景アズンパ市場から、車で10分ほどのIa pa district(郡)に向かいました。

ジャライ民族は、オーストロネシア語系の母系社会(母から娘へと系譜が連なる社会)です。中部高原のザライ省に多く暮らしています。

 
Ia pa(イアパ) 地図: Ia paの左隣にAyun paがあります。左上はザライ省省都のPleiku(プレイク)です。中部高原の広々とした農の風景と自然の豊かさと、少数民族の村の伝統的な暮らしがあります。

 

©yukiko aoki

ジャライ民族の高床式の木造の家に訪問しました。1階は壁のない吹き抜けで農耕具置き場や家畜が過ごすスペースになっています。階段をのぼり薄暗い室内に入ると、竹製の壁掛け(タペストリー)が、美しく浮かび上がるように飾られていました。

「この模様をみれば、ジャライ族だとわかります。」出迎えてくれた住人のNaお父さんが教えてくれました。竹をナイフで細長く整えて手で編んでいます。模様の部分に黒い染料をつかいますが、昔は草木で染めていたそうです。

 

©yukiko aoki

ジャライ民族の家とNaお父さんとお母さんです。
あたたかい瞳で迎えてくれました。中部高原の穏やかな太陽と風のような優しさで、思い出に残るご夫婦です。Naお父さんのタペストリーは、Ayun paの自然のリズムと伝統的な暮らしをシンボリックに表しているような気がします。神秘的で心が温かくなるタペストリーです。

 

©yukiko aoki

背負かごもNaお父さんが編みました。この背負かごのデザインは、ザライ省の市場や他の村でもみかけます。ジャライ民族のものだとすぐにわかります。

お母さんに織物についてたずねました。織物は昔はしていたそうです。村のなかで今も織る人はいますが、畑の仕事があるので、雨が降る日に織るそうです。

 

©yukiko aoki

ジャライ族の模様入りのざると草刈り鎌です。
手のひらに乗せると、鳥の羽のように軽くて驚きました。底の部分が丸くてしっくりと手に馴染みました。

 

©yukiko aoki

ベトナム中部高原のゴング文化の銅鑼(ドラ)です。Naお父さんはたくさん持っているそうです(村の中で尊重され財力もある証)。竿などに吊り下げて、棒でたたきます。お祭りや儀礼、お葬式でつかいます。

「ベトナム中部高原におけるゴングの文化的空間」- Space of Gong Culture- は、ユネスコ無形文化財に登録されています。文末にユネスコの動画リンクを貼りました。ゴングの音色は、中部高原の山岳に暮らす多様な民族のそれぞれの文化伝統の言い伝えや物語に密接に関わっているようです。

 

©yukiko aoki

Naお父さんの親戚の女の子が、あいさつに来てくれて、牛の世話で村の田んぼへと出かけていきました。背負いかごには、ペットボトルの水とりんごが1つ入っていました。

次回は、ジャライ民族の台所をご紹介します。

 
取材協力:ジャライ民族の村訪問に際して、大恩寺(ベトナム寺院)ティック・タム・チーご住職にご紹介いただきました。お兄様のHienさんに村の案内をしていただきました。

 
フォトグラファー 青木由希子
 
 

 

The Space of Gong Culture(UNESCO)

YouTubeで日本語訳に設定可能です
画面下の「見る→YouTube」から入ると英文の解説が読めます(3分14秒)
 

シンチャオ! サイゴンノオトのわん吉@シンガポールです。

シンガポールの丸の内ともいうべきビジネス街のど真ん中にある、創業約130年の老舗ホーカーセンター「ラオ・パサ」に行ってきました。

ホーカーセンターとはシンガポールのB級グルメ屋台村のこと。このラオ・パサは約80店が入居する一大グルメスポットです。

ビジネス街の高層ビルの谷間に、突如現れるラオ・パサ。八角型の建物が特徴的で、中心に時計台が立つ、レトロおしゃれな風格です。

英国植民地時代の200年ほど前に設計され、移転や幾度の改装を経ていますが、八角型のデザインや当時流行していたビクトリア調の装飾は当時の様子のまま、現在は国定建造物にも指定されています。

 

そんなラオ・パサを訪れたのは、ランチタイム真っ只中の12:15。近隣の高層ビルから出てきた会社員の皆さんで絶賛大混雑。

押し合いへし合いですが、見上げれば美しい鉄枠や窓枠の装飾。

見上げればヨーロッパ、地上は食欲のるつぼです。

席は椅子取り合戦の模様。ほとんど空席はありません。

そして席が空けばすかさずポケットティッシュを置くのが、シンガポールのホーカーセンターのお約束。この慣習、かわいくて好きです。

 

混んでいる中でも、特に行列している店を見に行ってみました。

ミシュラン・ビブグルマンマークのある店はたいてい行列です。こちらはマレー系グルメの麺屋さん。

 

魚介の多い潮州グルメの魚団子麺屋さん。

 

エビの出汁たっぷりのエビ麺屋さん。

 

こちらも潮州グルメ屋さんですね。

 

お惣菜が並ぶごはん屋さん。

 

インドグルメにはインド系のおじさんが並んでいました。

 

照り焼き肉の定食セットも人気。

 

ラオ・パサは、住宅地のホーカーセンターに比べればいいお値段なので、シンガポールの皆さんに言わせれば「高級ホーカー」。

それでも有名店が多く、ヨーロッパ調の屋根の下であらゆるB級グルメを楽しめるので、おすすめホーカーです。

今回の経験から、ランチタイムを避けた方がゆっくりできるはず。お気に入りのB級グルメを見つけてみてくださいね!

 

 

人混みの中あちこち店を回りすぎて、何を選んだらよいかわからなくなってしまったわん吉が食べたチャークイティオ(マレー風焼き米麺)。

早起きをしてChợ Ayun pa/アズンパ市場(中部高原、ザライ省)にいきました。古き歴史を感じさせる佇まいで、まだ街が暗いうちから明かりを灯して、落ち着いた静けさのなかアズンパ市場は活気に満ちていました。

 

©yukiko aoki

朝5時30分くらいの市場周辺の様子です。市場の看板は見当たらなくて、ここかな?と思えた路地裏から市場に入りました。市場内は薄暗く生鮮食品店がひしめき合うように並んでいます。

 

©yukiko aoki

豚肉を捌いていました。日本にいるとあまり気が付かないことですが、命をいただいていると実感します。弾力がありつややかで新鮮なにおいがします。

 

©yukiko aoki

これは、ザライ省の隣りビンディン省のNem Chua(ネムチュア)だそうです。藁(わら)で包まれているのを初めて見ました。一般的にネムチュアは、生の豚肉をバナナなどの葉で包み発酵させますが、ビンディン省は、豚の耳や頭部を藁で包んでネムチュアにするようです。ネムは細長い、チュアは酸っぱいという意味で発酵食品のおつまみです。

 

©yukiko aoki

一見するとChả cá(さつま揚げ)にみえますが、Bánh camという緑豆あんをもち米粉で包んで揚げた団子です。白胡麻がまぶしてあって、とても香ばしいかおりがします。見た目がオレンジに似ているためCam(オレンジ)と呼ばれています。一口サイズのドーナッツです。

 

©yukiko aoki

たけのこを乾燥させたMăng Khoです。精進料理、汁麺やスープ、炒めものにつかいます。

 

©yukiko aoki

小分けされた赤唐辛子粉・黒コショウ・ターメリック粉・濾過したクリーム色のターメリックスターチ(料理に使用しやすいでんぷん粉)・森のはちみつもありました。

 

©yukiko aoki

ベトナムハムのチャールア(Chả lụa)をつくる型です。ハート型でした。脂肪分の多い豚肉をミンチしてクリーミーになるまで練って粒コショウなどを加えて型に流して蒸します。おつまみや蒸し春巻き、汁麺のトッピング、バインミーサンドイッチにはさみます。

 

©yukiko aoki

バンカンというスープ麺につかうタピオカ麺です。ザライ省もキャッサバ(タピオカ芋)の産地です。アズンパ近郊にキャッサバ畑をみつけたときの話になりますが、少数民族のバナ族の親子がいました。お母さんが小さな子どもをおんぶしながら、タピオカ芋の皮をむいて働いていました。中部高原にみられる農の風景です。

 

©yukiko aoki

市場を出たところにキャッサバ(タピオカ芋)の葉を大きな盆ざるに広げて、もみほぐしているお母さんがいました。

 

©yukiko aoki
©yukiko aoki

キャッサバの葉(Rau sắn/Lá mì)を竹の編目に何度もこすりつけています。おもしろい調理方法があると思いました。こすりつけて、もみほぐして繰り返すと葉の繊維が切れてくたくたになるようにして、フライパンでさっと炒めて川エビや様々な野菜とあえものにします。川エビの旨みがまんべんなくキャッサバの葉に沁みて、後を引く味です。中部高原地域の名物でソウルフードといえそうです。

 
フォトグラファー 青木由希子
 
 

シンチャオ! サイゴンノオトのわん吉@シンガポールです。

今回は、シンガポールの朝ごはん「カヤトースト」をご紹介しましょう。

 

シンガポールの朝はカヤトーストで

カヤトーストの基本スタイルは、カリッと焼いたトーストにカヤジャムとバターを挟んだサンドイッチ

甘みがあり、栄養もあり、スタミナもついて、常夏のシンガポールでは暑さに負けない朝ごはんです。

中に入っているカヤジャムとは、砂糖と卵とココナツミルク、そしてお菓子や料理の香りづけや色づけによく使われるパンダンリーフから作るジャムのこと。

薄緑色をしていて、口に含むと芳醇な甘みとココナツの匂い、それに少し青っぽいような植物の香りも広がります。ベースに卵を使っているので、さらりと口当たりもよし。

 

シンガポール中にあるカヤトーストのチェーン店「ヤ・クン(Ya Kun)」へ

シンガポールの大手ショッピングセンターには必ずと言ってもいいほど出店している「ヤ・クン(Ya Kun)」。どこの店でもたいてい注文待ちのお客さんが並んでいます。

このヤ・クンでカヤトーストを食べてまいりました。

伝統朝食セットの「カヤトーストセット」。みんなが食べている人気メニューです。

メニューの中身は、焼いた全粒パンにカヤジャムとバターを挟んだカヤトースト、半熟の温玉2つ、コピと呼ばれる濃いコーヒーの3点セット。

半熟卵に白コショウと醤油を垂らして混ぜ、そこにカヤトーストをつけて食べるのが現地風です。

日本人にはちょっと甘めですが、なんだかおいしいなぁ〜と思っているうちに、ペロリと平らげてしまいます。

そんなカヤトーストをさらにひき立てるのが、コピの存在です。

ロブスタ種の豆をバターを入れて焙煎し、布フィルターで淹れるタイプのコーヒー。味は濃くて、コクのある香ばしさを感じます。ベトナムのコーヒーにも似ていますね。

それに練乳を入れるのが、定番のコピ。コーヒーのほんのり甘いコクがカヤトーストの甘いコクと相性抜群で、なかなかの満足感なんです。

 

いざ、カヤトーストの老舗食堂「Killiney Kopitiam」へ

オーチャード通りに近い、キルニー通りにあるのがカヤトーストの老舗食堂「キリニー・コピティアム(Killiney Kopitiam)」。冷房はなく、扇風機が回るオープンな店内はいつもお客さんで賑わっています。

ここも上記のヤ・クム同様、シンガポール中にチェーン店を展開していますが、1919年の創業店がこちらです。

観光客も多く立ち寄る店内にはイラストのメニューがあり、指差し注文もOKです。

メニュー左上の2つ、ミルク入り紅茶とフレンチトースト仕上げのカヤトーストを注文してみました。

白パンのフレンチトーストが柔らかくておいしい。自家製カヤジャムは甘さも程よく、バターも自分好みでつけられるのがうれしいです。練乳入り紅茶がよくマッチします。

 

シンガポール土産にカヤジャムとカヤクッキーもあり

じつはわん吉、はじめてカヤジャムを食べたのは今から20年も前。その頃はココナツが苦手だったこともあって、お気に入りとはならなかったのですが、今回ひさびさに食べてみたら、なかなかおいしくて唸っています。

上記2店舗ともオリジナルのカヤジャムも販売していますが、ヤ・クムでカヤジャムの小瓶(一箱に2個入り)と、小袋クッキーを買ってみました。シンガポールのお土産にもよさそう。

 

シンガポールのB級グルメの朝ごはん、カヤトースト。いかがでしたか。シンガポールにいらしたらぜひ一度味わってみてくださいね☺️

 

シンチャオ! サイゴンノオトのわん吉@シンガポールです。

2024年が始まりました。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

年末年始にインドネシアに行ってきました。

シンガポールから飛行機でたったの2時間半。忙しい大都会からのんびり自然あふれる街に降り立ちました。

ずっと以前、バリ島に住んでいたわん吉。昔からあるサヌールビーチは、相変わらずのんびりムード満点でした。

 

 

さて、楽しい旅でしたが、改めて開眼したのがインドネシア料理のおいしさ。モリモリ食べた数々をぜひご紹介させてください。

 

まずは、インドネシア料理の盛り合わせリスタフル。バナナの葉っぱをお皿や器にして、盛りだくさんのお惣菜が並びました。

串焼きのサテー、もやし和え、魚のすり身を蒸したぺぺス、チキンカレー、甘酢煮などなど、見ても楽し、食べてもおいし。

ナチュラル+エコ感満載のプレゼンテーションに「南国インドネシアに来たぞ〜!」と気分も高揚します。

 

わん吉が食べたかったもの、それはテンペ。大豆を発酵させた発酵食品です。日本が納豆なら、インドネシアはテンペです。

ブロック状のテンペを適当にカットして醤油やニンニクのタレに浸してから揚げるテンペ・ゴレン。エビの旨味が入ったチリソースのサンバルをつけていただきます。手でつまんでパクリ。ビールが止まらなくなります。

 

その次に食べたかったのがソト・アヤム

鶏のスープ麺で、中には春雨とキャベツやもやしが入っています。ライムをかけてさっぱりと。チリソースのサンバルをお好みで追加します。

暑い屋外で、汗をかきかき熱いソト・アヤム。暑いですがサイコーです。

 

そして、文句なしのインドネシア料理代表選手といえばナシ・ゴレン。ニンニク風味の甘辛チャーハンです。

トッピングの目玉焼きはお約束。サイドにはエビせんべいのクルプックと串焼きのサテー、カラフルお漬物のアチャールが添えてあるのがおしゃれバージョンですね。

 

チャーハンのナシ・ゴレンときたら、焼きそばはミー・ゴレンです。甘めで時々ちょい辛の焼きそばもやっぱりたまりません。

 

どの料理も、わん吉が知る20年前の味よりも、おそらく素材もよくなったのか、調味料もよくなったのか、全体的においしさが増しているように感じました。特にココナツオイルの質がよくなっていることに感動。

以前はどこでも誰もが使っていた化学調味料も控えられているのかな。食べている間も体になじむおいしさがありました。

テーブルセッティングのセンスもグッとよくなっていました。インドネシアの布、バティックを上手に取り入れておしゃれに仕上げています。

 

そして最後に忘れてはならないのが、盛り合わせ飯のナシ・チャンプル

中央にごはん、それをいろんなお惣菜が囲んだ一皿です。インドネシアごはんの真髄といえましょう。

バリ島の空港で最後に食べたのもナシ・チャンプル。とてもおいしかったけれど、本格的な辛さで完食できなかった。。。

 

インドネシアのごはん、いかがでしたか? わん吉も次はいつ食べに行けるかな?とインドネシア再訪を企み中です😄

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。

新年を迎えて清々しい写真を選んでみました。
ここは、ベトナム中部高原ザライ省のAyun pa(アズンパ)というところです。ベトナム国内を移動しながら、足を止めずにはいられない美しい風景がありました。空が高くて清らかな気持ちになります。

 

©yukiko aoki

中部高原のなだらかな大地に隆起した丘のような地形が現れています。ずーっと、田んぼが広がっていて、曲がりくねった畦は造形的で、なぜかほっとする景色です。

 

©yukiko aoki

薄曇りの光のなか、田んぼを渡るゆるやかな風は淡い緑のさざなみを立てています。

 

©yukiko aoki

自然のなかに人の手が入って、つくりだしていく農の風景。小川のせせらぎが気持ちよさそうでした。

 

©yukiko aoki

Uの字の溝は、伝統的な稲作の種蒔きの跡。籾種を蒔くときに溝を掘っておくと、余分な水を引きこむので、種子が溺れないで済むのだそうです。

 

©yukiko aoki

田んぼの中に燕の巣の建物をみつけました。ザライ省アズンパも燕の巣の産地になるそうです。きれいな空気と自然にかこまれて、ツバメは虫を好んで食べるそうですが、調べてみたところ、稲作の有害な虫を食べてくれるのだそうです。それで、田んぼの真ん中に燕の巣のビルがあるのかも知れません。ツバメは、空を飛ぶ姿が美しい鳥ですが、飛びながら虫を捕まえることができるそうです。

燕の巣(Yến sào)は、高級食材で美容と健康(美肌・免疫など)にもいいそうです。病気の人を見舞うときに燕の巣やドリンク(Nước yến)を差し入れに持っていったり、疲れたときにいただいて飲むことがあります。砂糖の甘みがついていて、とろみのある飲みものです。冷たくするとおいしいです。

 

©yukiko aoki

ミレーの落穂拾いのような写真が撮れました。これは、とうもろこしの種を蒔いているところです。畑に棒を持って歩いている人が、先に畑に穴をあけています。その跡に、種を蒔いていきます。

 

©yukiko aoki

丘の麓まで、とうもろこしやお米を育てています。ベトナムの小農業の風景に見慣れているので、ここに来ると壮大で不思議な気持ちになります。ベトナム国土は、龍が天にのぼる姿を表したようなS字型で、南北に長いため、さまざまな気候や風土が保たれているようです。ベトナムの旅の魅力の源になっているのではと思います。

 

©yukiko aoki

人が小さく見えるほどの広い畑です。アズンバのとうもろこしは、名産のタバコとの輪作です。以前、この村に訪れたときは、タバコ畑が広がっていました。

 

©yukiko aoki

赤レンガの建物は、タバコの葉を乾燥させる工場です。地元のお米の籾殻を集めて火を炊きます。

 

©yukiko aoki

とうもろこしの花畑を通りました。太陽に照らされて美しかったです。とうもろこしが実り収穫ができたら、次は、タバコの葉を育てますが、ここでみたタバコの花はピンク色でした。それは、花束にしたいほどにかわいらしい色でした。

 
地図:Ayun pa アズンパ、ザライ省
撮影:6月/2023年

 
フォトグラファー 青木由希子
 
 

「バインチュン」「バインテット」の販売が今年もスタートします!

今回のテト料理のバインチュン、バインテットは、
2024年1月8日よりご注文順に、順次発送いたします。(予約受付2024年2月3日まで)

▷「おうちでベトナム通販」https://p-pho.com/shop/

バインチュンとバインテットの過去の記事もぜひご覧ください。

タンさんのバインチュンとバインテット

バインチュンのおはなし

 

今回も、テトに、より美味しいバインチュン・バインテットを届けられるよう、ただいま準備中です。
楽しみにお待ちください。

今年は、日越友好の50周年を迎えました。1,300年ほど前には、奈良東大寺の大仏開眼供養(752年)が執りおこなわれ、導師をつとめたインド僧の菩提僊那(ボーディセーナ)とともに来日をした林邑僧(りんゆうそう)仏哲(ぶってつ)により、雅楽の一つ林邑楽が伝わったとされています。

林邑はチャンパ王国のことで、ベトナム中部にかつてありました。日本の雅楽のなかに陸と海を渡ってきた国際的な交流があり、チャンパとの縁があることを知りました。

チャム族の伝統継承楽団「Kawom khik nam krung(カヴォム・キム・ナム・クルン)」の来日で、お祭りや儀礼でおこなわれる伝統楽器の演奏と舞踊を観ることができました。

・カヴォム・キム・ナム・クルン ハノイ公演のフライヤー(

 

©yukiko aoki

ワールド・コラボ・フェスタ2023()にて。

サラナイ奏者のブーさんです。サラナイ(Saranai)は、雅楽のしちりきやチャルメラのような笛です。
鍛錬された呼吸法で吹いています。

 

©yukiko aoki

サラナイは、3つのパーツに分かれています。息を吹き込む部分・筒状の部分・トランペットのベルのような部分です。ブーさんは息を長く吹き込んでサラナイの音色を響かせています。

カヴォム・キム・ナム・クルン代表のカフューさんの話によると、サラナイの素材は、水牛の角とタマリンドの木または、可能ならば象牙でつくられるのだそうです。

昔、チャンパ王国にはたくさんのゾウがいました。近隣のどの国よりも多く生息していたという話を、在日チャム人の方々からききました。ゾウは自然の豊かさの象徴といえますが、時を経て、希少な動物となっています。

私は、ブーさんのサラナイを聴きながら、以前、ユネスコの世界文化遺産であるミーソン遺跡(ベトナム中部クアンナム省)の舞台で演奏をしていたおじいさんを思い出しました。ブーさんとよく似ていて、質問をしてみたところ、親類のおじさんになるそうです。サラナイのソウルフルな澄んだ音色に深く感動したのを思い出しました。ブーさんのサラナイも一度聴いたら忘れられないくらいに素晴らしかったです。

 

©yukiko aoki

カヴォム・キム・ナム・クルン伝統継承楽団を日本に招いたNPO法人学び舎つばさのブースにて。ブーさんたちがチャンパ伝統の楽器をいくつか演奏してくれました。

これは、亀の甲羅でつくられた二弦琴「Kanyi」です。カフューさんの話によると、チャム族が、Lei kokと呼ぶロープを弦にしていて、弓に馬のしっぽをつけて演奏をしています。ふくよかな温かみのある音がします。弾き方によっては、もの寂しさがあります。ブーさんは演奏の合間に、お客様に手で触れてもらいながら楽器の説明をしていました。

 

©yukiko aoki

ギヌン太鼓(Gineng)のリズムを刻むカヴォム・キム・ナム・クルン伝統継承楽団の代表者カフューさん(左)とジャナオットさん(右)です。カフューさんとは、5月のベトナム訪問でお会いしました。主に、ギヌン太鼓(Gineng)と、パラヌン太鼓(Pananag)をたたいて、唄を歌います。

カフューさんにたずねたところ、ギヌン太鼓(Gineng)やパラヌン太鼓(Pananag)は、Lim または、Cachitという木材からつくられるそうです。

ギヌン太鼓(Gineng)は、筒状で、筒の真ん中がゆるやかに膨らんでいます。太鼓の皮の部分は大きな面と小さな面の2つあり、大きな面は水牛の皮でつくられ、小さな面はMangというシカの皮でつくられています。大きな面は35cm、小さな面は27cmほどだそうです。また、用途により大きさは変えるそうです。

平たいパラヌン太鼓(Pananag)は、片面だけの太鼓でMangというシカの皮か、山羊の皮でつくられています。シカの仲間で、con Nai、con Hươuという名も教えていただきました。

伝統楽器にはそれぞれに意味や物語りがあると思います。ほんの一部ですが、カヴォム・キム・ナム・クルンの皆さんに教えていただいたことを書き留めておきたいと思います。

 

©yukiko aoki

スカーさんの登場です。チャム民族の女性が身につける衣装は、Aw kamei/Áo kamei アオカメイといいます。アオは衣服のことで、カメイは女性という意味です。白を基調にしているアオカメイです。ワンピースドレスにスカート(腰布)のようなものを下にはいています。

 

©yukiko aoki

 

©yukiko aoki

スカーさんは、幼い頃から踊りの才能があり、村のおばあさんたちの踊りをみて育ちました。この踊りは、新嘗祭にあたる舞です。私のチャム人のお母さんの家の庭にも鶏が飼われていて、お米をつついてる風景が目に浮かんでくるようでした。歌や踊りは暮らしの祈りのように私は印象を受けました。

 

©yukiko aoki

これは、錦糸の織物をまといながらの踊りです。日本にはめずらしい踊りなのではと思いました。このドレスのような輝かしい織物は、スカーさんのおばあさまの手織りです。(また後ほどに)

 

©yukiko aoki

 

©yukiko aoki

 

©yukiko aoki

チャム暦の新年を祝うRija Nagar(リジャー・ナガール)の儀礼より、ジャナオットさんのÔng Ka-ing(オン・カイン)の舞です。チャムの聖人(Thánh)たちが降りてきてオン・カインが舞います。オン・カインとは、神聖舞踊を舞う降霊術の憑坐(よりまし)となる男性の宗教職能者のことだそうです。今回の日本公演では、船乗りのPo Tang ahaok(ポー タン アホー)を象徴する舞踊と、才能ある将軍であったPo Haniim per(ポー ハニイン パン)を象徴する火を踏む舞が披露されました。

海の民であるチャム族。広く海を航海していると強風や嵐に見舞われ、敵の軍艦と遭遇することもありました。チャム族は木製の船(帆のある船と帆のない船)だけを持っていたそうです。船が沈没してしまうこともあったと思います。アラブの剣の舞を思わせるステップへと場面はうつり、火を踏みつけ鞭をふりまわす勇敢さは臨場感にあふれるものでした。ギヌン太鼓(Gineng)の旋律と相まって特別な時空間に包まれました。
・今回、会場では火は使いませんでした。

 

©yukiko aoki

スカーさんの扇の舞です。チャム伝統の舞踊には、扇をつかうダンスがあります。その一部は、雅楽にも通じるところがあるようです。

紅色のアオカメイと2つの扇を広げたシルエット、耳飾りのタッセルがゆれて優美さがあり、チャム女性の美しさが際立っています。

すでに、上の写真でドレスのような錦糸の織物をまとうスカーさんをご紹介しましたが、こちらの上の衣につけている2本の帯(ベルト)もおばあさまの手織りなのだそうです。これらは、チャムバニ宗教の成人式「Lễ trưởng thành của thiếu nữ Chăm Bàni」におばあさまからスカーさんに贈られたものでした。

おばあさんがつくってくれた衣装を着るのが、いちばんの幸せです。スカーさんは嬉しそうに教えてくれました。

チャム民族の伝統には、一年を通してたくさんのお祭りや儀礼があるそうです。それぞれに場を整えて、神聖な思いを保ち、伝統の楽器の音色にのせて、先人から受け継がれている宝物を知る機会となりました。

 
 
参考資料:知ろうベトナム:チャム族伝統継承楽団による舞踊公演を通じた日本の雅楽の紹介
チャム語彙集 Cham-Vietnamese-English-Japanese Vocabulary Sakaya. 新江利彦 共著

取材協力:チャム族の伝統継承楽団「Kawom khik nam krung(カヴォム・キム・ナム・クルン)」のカヒューさん、ブーさん、スカーさん、ジャナオットさん。学び舎つばさのグエンさん、タムさん、ヴィーさん、在日チャム民族の皆さん。

 
フォトグラファー 青木由希子
 
 

シンチャオ! サイゴンノオトのわん吉@シンガポールです。

シンガポールには本当にいろんな国や民族の人たちが暮らしていますが、海をはさんだ対岸にあるインドネシアの人たちもたくさん住んでいます。

人がいれば、食もある。インドネシアの食堂もあちこちにあり、街を歩いているとインドネシア料理のおいしそうな匂いがプーンと漂ってくることもしばしばです。

 

インドネシアの食卓になくてはならない「サンバル」

ところで、このインドネシアのおいしそうな匂いの正体をご存知でしょうか。

それは「サンバル」という、インドネシアのソウル味覚ともいうべきチリソースです。

実体は、唐辛子のチリに、エビダシのペースト、ニンニク、しょうが、小さい赤玉ねぎ、細いネギ、ライム、ヤシ砂糖などを石のすり鉢で練り混ぜたもの。

インドネシアの各地で作り方や味は異なり、それぞれの家庭に伝わる味があります。日本でいうと、味噌や漬物といったところでしょうか。でも、唐辛子のペーストですから、もちろん辛いです!

 

家庭に伝わるサンバル。旨みと辛味の絶妙はハーモニー

先日、インドネシアの方から手作りのサンバルをいただきました。

見るからにおいしそうな色合い。そして蓋を開けるとプーンと立ち上る旨み系の匂い。この匂いのおおもとは、サンバルのおいしさを演出するエビの濃厚旨みダシペースト「テラシ」の香りです。

初めて嗅ぐ人にとっては「うぅっ、ちょっと魚臭い・・・」と思うかもしれません。でもこれこそがインドネシアの味覚の真髄。チリとテラシ、辛さと旨みは、インドネシアの食卓になくてはならないものなのです。

さて、この手作りサンバル。作り手のインドネシア人が「辛いから気をつけてね」というくらいで、本当に辛かった。ほんの一滴で、口の中が燃えました。が、その奥に漂うバランスのいい旨み。確かにおいしい!

そしていつも思うのですが、この辛いサンバルを余裕な顔で味わうインドネシアのみなさんがうらやましい。インドネシアでは子どもの頃から少しずつ辛いものを食べ始めるのだとか。それがふるさとの味覚になるんですね。

 

サンバルは何にでも合わせられる

サンバルはチリペーストなので、基本は料理の引き立て役。インドネシアではたいていどんな料理にもついてきます。

例えば、こちらはインドネシア北部のスマトラ島の郷土料理、パダン料理のテイクアウト。包み紙は開けるとそのままお皿になります。

白飯に何種類かのお惣菜を合わせた定食ごはん。お持ち帰りの場合は、全部まとめてぐるぐる巻きです。写真では見えませんが、奥にサンバルがついています。

 

こちらはシンガポールの屋台村で食べた空芯菜の炒め物。炒める際にサンバルを合わせた一品。サンバルの旨みが花開いて、なんともおいしい匂いで運ばれてきます。

お魚のグリルは、表面にサンバルが塗りたくられていました。これもおいしくてビールが進みました。

 

最近は日本でも「サンバル」が手軽に手に入るようです。いつものお料理に少し加えるだけでも、食卓がグッと東南アジアになること間違いなし。

辛さで体も温まりますし、ぜひ寒いこの季節に楽しんでみてはいかがでしょうか。

一部店舗の予約サイトが新しくなり、より手軽に簡単にご予約がとれるようになりました。
*右上の🌐マークを押すと、Englishページにできます。
*サイト上で予約不可の場合も、お席がご用意できることがありますので、直接お電話ください。

The reservation sites for some of our restaurants have been updated, easier to make reservations. *Click the 🌐 mark on the top right to go to the English page. *Even if reservations cannot be made on the website, seats may be available. Please call us directly.

・ロータスパレス赤坂  Lotus palace AKASAKA  https://yoyaku.toreta.in/lotuspalace-akasaka

・ロータスパレス池袋  Lotus palace IKEBUKURO  https://yoyaku.toreta.in/lotuspalace-ikebukuro

・バインセオサイゴン新宿 Banh xeo saigon SHINJUKU  https://yoyaku.toreta.in/banhxeosaigon-shinjyuku

・バインセオサイゴン有楽町 Banh xeo saigon YURAKUCHO  https://yoyaku.toreta.in/banhxeosaigon-yurakuchou

・フォーハノイ 北千住 Pho Hanoi KITASENJU  https://yoyaku.toreta.in/phohanoi-kitasenju

ベトナムのニントゥアン省の村に日本語学校を設立・運営されているNPO法人 学び舎つばさよりチャム民族の村の写真展のお話をいただき、先月は名古屋にいきました。

ワールド・コラボ・フェスタというイベントがあり国際交流・国際協力・多文化共生をテーマに国内外の団体が参加していて、メインステージでは活動報告に伝統的な音楽や舞踊が披露されました。今年は、日越外交関係樹立50周年にあたり、NPO法人 学び舎つばさの企画でその事業認定を受けたチャム族の伝統継承楽団「Kawom khik nam krung(カヴォム・キム・ナム・クルン)」の来日と舞踊公演が実現しました。

私は、イベントのブースで学び舎つばさ日本語学校とチャム民族の村の写真展をしました。

 

©yukiko aoki

チャム民族の村にある学び舎つばさ日本語学校の様子です。チャム族とキン族(ベト族)の生徒さんが通っていました。日本語が話せたら、将来の仕事や暮らしに選択肢が広がるので、継続した支援のもと、先生も生徒も熱心に授業をしています。
*現在、日本語学校はニントゥアン省ファンラン市内に移転しています。

来場者の方々から、日本語学校のことや展示していたチャム族の楽器について、かつて、チャンパ王国があった話から、美しい民族衣装にベトナム料理の話までと幅広く質問があり、上手く応えられない部分もありましたが、草の根の人と人とのつながりを感じられる機会となりました。

 

©yukiko aoki

Kawom khik nam krung(カヴォム・キム・ナム・クルン)のブーさんとジャノットさんが演奏をしています。同郷の仲間も会場に駆けつけています。

 
写真展の内容は、チャム民族のつみ草を訪ねて・伝統医療のお母さんの生業の風景・バウチュック陶器村・織物の村にある蓮池レストラン・学び舎つばさ日本語学校・ヌイチュア国立公園です。

昔からの先人の暮らしの知恵が継承され、自然との調和に思いを寄せながら作品づくりをしました。チャンパ時代からのリビング・ヘリテージ(生きている遺産)というテーマでカメラに収めたものです。

 

©yukiko aoki

「チャム民族のつみ草を訪ねて」
つみ草の食文化があり、庭のミチヤナギ(Rau đắng)とカーコム(Cá Cơm)というヌックマムの材料にもなる小魚で米粉スープをごちそうになりました()。

 

©yukiko aoki

「伝統医療のお母さんの生業の風景」
朝ごはんのバンカン(Bánh canh)というスープ麺と、中庭に集められた様々な薬草の写真です。大きなナタで切って乾燥させます()。

 

©yukiko aoki

バウチュック陶器村のコーナーには、ティーセットとチャム塔のミニチュア、織物の村から民族衣装につける手織りの帯とシバ神のモチーフ、遺跡・織物・伝統食について執筆された書籍などを展示しました。

バウチュック陶器村は、ユネスコの無形文化遺産として東南アジア最古の陶器づくりが認定され(2022年)、海岸沿いのヌイチュア国立公園は、アフリカのような暑くて乾燥した生態系がありファンラン乾燥林・希少なサンゴ、ウミガメが卵を産みにくる海域・半砂漠が、世界生物圏保護区/ユネスコエコパークとなりました(2021年)。

織物の村にある蓮池レストランSen Caraihは、子どもたちに人気で遊びながら生態系のおもしろさや伝統文化を学ぶ場になっていて、チャムコミュニティの取り組みに興味を持ちました。

今年の5月に久しぶりに訪問したバウチュック陶器村・初めてのヌイチュア国立公園・村の中の蓮池レストランのことなど、今後、フォトエッセイでご紹介できればと思っています。

 

©yukiko aoki

この写真は、ワールド・コラボ・フェスタのバックステージの様子です。
Kawom khik nam krung(カヴォム・キム・ナム・クルン)のカフューさんとブーさんと仲間が集まりこれから本番を迎えるところです。

 
フォトグラファー 青木由希子