シンチャオ! サイゴンノオトのメーやんです。
サイゴンノオト8号の特集取材のため、ヘム(路地)をウロウロと散策していた時のこと。ふらりと立ち寄った本屋さんで心躍る瞬間がありました。
一見、日本と変わりなさそうに見える本屋さんの風景ですが、、、
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本棚に近づいてドキュンと心が動き出しました。その理由は、、、自由度満点な背表紙デザインたち!
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カラフルな手描き風の文字とイラストを効果的に使って、その本のイメージが背表紙にギュッと凝縮されています。
出版社やシリーズごとに整然と分類され、さらにその背表紙には、タイトル、作者、出版社名がピシっと配置されている日本のお行儀のよい本棚風景に慣れてきたメーやん。この決まり事なんてまるでない、自由過ぎる背表紙たちに完全ノックアウトされてしまったのです!
そんなわけで、ヘム取材は一時中断。
ただひたすら心踊る背表紙を手に取ってみることに。ジャケット買いならぬ、背表紙買いです!日本語のようにすぐにタイトルの意味が頭に入ってこないので、単純に見た目が気に入った背表紙だけを直感でピックアップすることができて、それがやけに楽しいひと時でした。
持ち帰りはこんな袋に(笑)
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サイゴンノオトで勝手に「背表紙賞★」を贈らせていただいた一冊がコチラ。タイトルの『すずらん』の絵と涙の少女の一部を表紙から印象的に切り取り、背表紙に並べています。こんなデザイン、日本にはなかなかありません。
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家に帰り、まずはすべての本を並べてにんまり。
次は表紙を眺め、辞書を片手に自由にタイトルをつけてみることに。中ページをパラパラめくりながら勝手に内容を想像…。表紙イラストや文字の雰囲気に加えて、初心者レベルのベトナム語知識を引っ張り出しながらの勝手気ままな「タイトル付け」は、背表紙買いをしたあとのおうちでのオススメの楽しみ方です♪
例えばこんな風。(ただし、タイトルは完全にメーやんの勝手な翻訳ですので悪しからず。)
『サイゴンのちっちゃなこと』。サイゴンノオトメンバーのツボであること間違いなしの一冊。ギュッと凝縮したサイゴンイラストもかわいいんです。
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こちらは『冗談好きの人々』というタイトルでいかが。トルコ人作家の作品を翻訳したものだそう。ということは表紙の彼らはトルコ人でしょうか。
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そして、サイゴンノオトより「装丁賞★」とさせていただいたのは『101の物語・100文字』という
短編集。飾るとカワイイのです。
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・・・と、紙モノ、印刷物が大好きな人間がちょっとマニアックに楽しんだこの背表紙買いでしたが、もし、海外で本屋さんを覘く機会がありましたら是非おススメです!言葉がわからないからこその楽しみ、文化の違いが本の装丁、特にちっちゃな背表紙というスペースにもあらわれてると思うとなんだかおもしろいと思うのです。
とっても自由なベトナム本の背表紙たちには、とってもとっても「ベトナムらしさ」が溢れていましたよ。