ハノイの路地裏を歩いていて、路上床屋の椅子を見かけました。
なぜひと目で床屋だとわかるのかは、壁に鏡がかけてあるから。
欧風の鉄製の椅子には、待合用のプラスチックの腰かけが重ねて収められています。
これで仕事道具の一式なので、路上床屋は身軽な職業です。
店主が戻るのをしばらく待ちましたが、お昼時だったのか、会うことはできませんでした。
どんなおじいさんが(おじさんかもしれませんが)路上床屋を営んでいるのか興味を持ちました。
プラスチックの腰かけには、大きなU字型の鍵がついていました。
これでセキュリティOKだなんて、平和だなあと思いました。
街に路上床屋や靴磨きのおじさんがいることによって、安心感が保たれているのかもしれません。
こちらは街の路上床屋です。
木製の椅子は、背もたれのところに首を支えるためのT字の木が備えられています。
このT字の木は、座高にあわせて動かすことができます。家から電気を引いて、ドライヤーやシェーバーも使えます。
路上床屋は、昔から比べると数は減りましたが、今でもベトナムで見かけることができます。
日本にはない風景ですが、どこか懐かしさをおぼえます。