~ ベトナムのいろ ~ 1day exhibitionでは、チャム民族の料理写真も展示しました。ベトナムには54民族が暮らしていて、それぞれの村で育まれてきた多彩な食があります。
Kiều Maily(キェウ・メリー)さんが出版された「Ðộc Ðáo Ẩm Thực Chăm」というチャム民族のレシピ本があることを知り、Kiều Maily(キェウ・メリー)さんの経営するホーチミンのカフェにいきました。
「Nước lèo thịt dê(ヤギ肉のスープ)」
ゆでたヤギ肉のスープには、炒めた米粉・トマト・玉ねぎ・タマリンドの葉などが入っています。ゆでたヤギ肉は細切りにしてバナナの茎のハーブサラダに添えています。
食べ方は、お茶碗にバナナの茎のハーブサラダとヤギ肉をいれて、自家製のマムネム(魚の発酵調味料)のタレを加えて、ヤギ肉のスープをかけます。
ヤギ肉には臭みがなくかめばかむほど旨味が増してきて、バナナの茎は細くてやわらかい部分をスライスしたものを使い、みずみずしくフルーティ。トマトやタマリンドの葉の酸味とマムネム(魚の発酵調味料)の旨味もちょうどよく合っていて、おいしかったです。
チャム民族のマムネムのつくり方は、ベトナム人のものと少しちがうと聞きました。魚の旨味とコクがぎゅっと凝縮されています。
「Canh rau rừng thập cẩm (いろいろな野菜を煮たスープ)」
かぼちゃ、オクラ、にがうりの葉、庭にあったニガウリの黄色いつぼみと青いパパイヤも入っています。マムネム(魚の発酵調味料)で味を整えて、非加熱の米粉を入れてとろみを出します。
野菜をコトコト煮込んだとろっとしたスープなので、身体の芯から温まり元気がでてきます。
Kiều Maily(キェウ・メリー)さんのつくるチャム料理は芸術的で美しく、身体にいい素材を選んでいるそうです。故郷、ニントゥアン省のチャム族の村からオーガニックの野菜を送ってもらっていると聞きました。
「Bánh xakaya(ピーナッツのケーキ)」
たまごと砂糖、揚げピーナッツの粉を混ぜて蒸したケーキ。
ピーナッツをふんだんに使ったしっとりしたケーキは、しょうがの香りがほのかに効いていておいしかったです。
Kiều Maily(キェウ・メリー)さんもやさしくて美しい人でした。
また会いにいきたいと思います。
「Ðộc Ðáo Ẩm Thực Chăm」Kiều Maily 著
NXB Văn Hóa-Văn Nghệ TP.HCM, 2014
http://nsleloi.co.jp/DocDaoAmThucCham.html
*レロイ書店より