中部高原の旅で楽しみにしている麺料理ブンヌック(コントゥム省)に対して、中部沿岸地方での楽しみは、シーフードの出汁が効いた汁ビーフンやバンカン麺です。バンカン麺は、タピオカ芋(粉)や米粉入りのもちもちした麺です。
Tuy Hòa/トゥイホア ダクラク省(旧フーイエン省)にいきました。中部高原から下った海沿いの街で、クイニョンとニャチャンの間くらいの場所です。
Bánh canh hẹ バン・カン・へー
トゥイホアのバンカン麺は、細麺でした。もちもちしてするするっと食べやすい麺に新鮮な魚の出汁のきいたスープ。透明に近い澄んだスープ麺です。
Bánh バンは粉もの・Canhカンはスープ・Hẹへーはニラという意味です。
どんぶりいっぱいにニラに覆われていましたが、粒コショウ入りのさつまあげ、魚の切り身、ウズラの卵、わけぎや玉ねぎのスライスがトッピングされています。
細めのやわらかいニラをつかっています。細かく切ることによりニラの香りと魚の旨みが細麺にからまって一口ごとに美味しさが広がります。スプーンにスープと麺をすくい、レモンをしぼってすっきりといただきました。
トゥイホアは、中部高原と沿岸地域のめぐみが交差するところで市場や食文化に魅力があります。歴史的な文化遺産をたずねることもできそうです。
市場にいくと、新鮮な魚類が並んでいます。

カツオ(上)とアジ(下)。

トゥイホアは、マグロやカツオやアジ、ロブスターがとれるそうです。
カツオやアジが大漁で市場に運ばれていました。新鮮で美味しそう。日本人ならば、お刺身にしたいところです。

夕飯はマグロなどの海の魚とツルムラサキ、わさび菜などの鍋にしました。テーブルに運ばれてくる鍋には、温かい炭火が仕込まれています。魚と野菜をライスペーパーで巻いたり、汁ビーフンにしたり、海辺の風を感じながら友だちと鍋料理を囲みました。
マグロ料理には、壺に入ったマグロの目玉の煮込み (Mắt cá ngừ đại dương)というびっくりするメニューもありました。

市場でみつけたココナッツの砂糖漬けやピーナッツをのせたライスペーパーせんべい。厚みのあるライスペーパーです。このまま割ってお茶といただきます。

果物売り場に、Cơm Lam(コムラン)というお米でつくられたお供え物をみつけました。中部フエ市では、カラフルに染めたものをつかいます。チャム族の村(旧ニントゥアン省)では、儀礼やおまつりには欠かせないものです。
フエとチャム族の村では、ポップコーンのようにお米を炒ったものをつかいます。トゥイホアのコムランは、粒が細かくてレンガのように固められていています。シナモンのような風味がしました。お米をつかったコムランはどのように広がっていったのでしょう。

有数の米どころである旧フーイエン省。トゥイホア郊外でみることができた田植えの風景。

サトウキビ栽培も盛んです。森の中に大きな砂糖工場がありました。道端のスタンドでサトウキビをジュースを購入して、新鮮なすっきりした甘みに感動しました。冷たいサトウキビジュースで喉を潤しました。
トゥイホアの海辺のモニュメントTháp Nghinh Phong /ニンフォンタワーです(2021年完成)。花崗岩でつくられています。

風を迎える塔というテーマで、岩の隙間から風の音がきこえてくるそうです。
後から調べたのですが、ベトナムの伝説や歴史的な物語を表していて、ベトナム建国の神話から山の仙女(Âu Cơ)と海の龍の王(Lạc Long Quân)などの様々なストーリーが盛り込まれています。

大きな魚を抱える漁師。

チャンパ時代の様子が浮き彫りになっています。

トゥイホアの街にあるチャンパ王国時代に建てられたTháp Nhạn/ニャン塔にいきました。ニャン山の頂上にあります。
11世紀末から12世紀初頭にかけてレンガを積み上げてつくられた美しいチャム塔です。

チャム族にとっては Po Nagar(ポー・ナガール)という女神であるThiên Y A Naが祀られています。
(参考:ベトナム語/英語)

ニャン山からの眺め。ゆるやかにSông Đà Rằng(ダロン川)が流れています。橋の向こうに海が広がっています。
博物館なども充実していてローカルフードも楽しみなトゥイホア、海風を感じながらまた訪ねたいと思います。