シンチャオ! サイゴンノオトのわん吉です。
ベトナムの食堂やカフェで「オーイ」と声を上げると、
こんな風に「なんですか?」とやや笑顔も添えてご用を聞きに来てくれます。
まぁ、日本でも「オーイ!(たまに「オイ!」)」と言えば、
誰かが振り向いてくれることと思いますが、
きっと、やや厳しめの視線とともに「なんだよ!」という反応でしょうね。
ベトナムの「オーイ!」は、とてもよく使われる言葉です。
日本語の「オイ!」とは違って、
「すみませーん!」という呼びかけや、
「○○さん」の「さん」という丁寧な意味になります。
たとえばタロウという名前にオーイをつけると
「タロウ・オーイ」で「タロウさん」。
わん吉だって、「わん吉オーイ」と呼ばれればちょっとは格があがります(笑)。
ベトナムでは人称代名詞もよく使いますので、
たとえばちょっと年上の女性を呼びかける場合は、
「チ(年上の女性の代名詞)・オーイ」で「おねえさん」という意味合い。
ちょっと年上の男性を呼ぶときは、
「アィン(年上の男性の代名詞)・オーイ」で「おにいさん」です。
ちなみに、年下の代名詞は男女を問わず「エム」です。
食堂やカフェで働いているウエイターやウエイトレスさんたちは
たいてい若者ですので、彼らを呼ぶときは「エム・オーイ!」というわけです。
「エム・オーイ!メニューください」
「エム・オーイ!お勘定お願いします」
という具合です。
この「オーイ!」、発音がちょっと難しくて、
日本語の「ア」と「オ」の間くらいの音をのばして、
「イ」で締めくくります。
口元はややだらしなさげに半開きとなってしまいますが(笑)。
ぜひ声に出してみてください♪
この「オーイ」を気軽に使えるようになるまで、
ずいぶん時間がかかりました。
「オーイ」といっている自分が、
まるで態度の大きなおじさんになったようで、気恥ずかしかったんです。
でも、口元半開きの「オーイ」を習得することで、
日本語の「オイ」とは別物だという自覚ができ、
今では気安く「オーイ」を使っています。
日本でも、ベトナム食堂のベトナム人ウエイターやウエイトレスさんに
「オーイ」と声をかけてみたら、どんな反応が返ってくるかな?
声をかけてみようと思う相手が、
年上女性の「チ」か、年上男性の「アィン」か、
年下の「エム」か、どれに当てはまるかを瞬時に判断して、
口元半開きの「オーイ」をくっつけてみてくださいね。
笑顔が戻ってきますように♪
ちなみに最初に登場したおにいさんは、
ホーチミンの有名食堂Dong Nhanの看板息子さんです。
お勘定を一手に引き受けていて、
その素早い計算ぶりは、ビッグスマイルともども、
なかなかの魅力なんです。