シンチャオ! 「サイゴンノオト」のわん吉です。
夏休みもそろそろ終わりに近づいてきた今日この頃、
みなさまいかがお過ごしでしょうか。
さて、今回はベトナムの現代アートをちょっとご紹介したいなと思います。
繊細な刺繍、漆器、木彫り、陶器など、
手先が器用で根気づよい人々ならではの伝統工芸が育まれてきたベトナムですが、
最近は、あっと驚くような現代アートも登場してきています。
サイゴンノオト4号でも、そんなアートを特集しました。
まずはプロパガンダアート。
子どもにも大人にも、字が読めない人にも、
メッセージが伝わるようにと描かれた「プロパガンダ」。
ベトナムでは特に戦時中、
「米を作りましょう」とか「一生懸命働きましょう」などと、
たくさんのプロパガンダポスターが作られました。
ホーチミンの中心部にあるこちらのカフェでは、
壁一面にそんなプロパガンダアートが描かれています。
畑仕事や動物の世話をするいきいきした女性たちの姿。
この絵を見ているだけで、元気がもりもりとわいてくるんです♪
Propaganda Vietnamese Bistro
http://www.propaganda.vn/
戦後まもなく40年となり、
当時のプロパガンダポスターも劣化してきているなか、
修復と保存に取り組んでいるのが、こちらのギャラリーです。
ポスターのレプリカやTシャツも売っています♪
Dogma Gallery&Shop
8A/9 Thai Van Lung,
District 1, Ho Chi Minh City
ホーチミンにあるSan Art Galleryは、
ベトナムの現代アートギャラリーの先駆け的存在。
現代アートの国際交流や若手アーティストの育成にも熱心で、
企画展も前衛的でなかなか度胆を抜かれます。
San Art Gallery
http://san-art.org/
このギャラリーの企画展を見ていたときに、ぐぐっと興味をひかれたのが、
ベトナム名物のバイクの隊列を独自の視点で表現した映像作品でした。
※作品名「Waltz of the Machine Equestrians」
作者は、ウーダム・チャン・グエンさん(Uudam Tran Nguyen)
というベトナム人のビジュアルアーティスト。
どうやら世界各地で作品を展示するグローバルな方のようです。
どんな作者なのかな?と、どうしても会ってみたくなったわん吉、
「ここはベトナムだし、連絡してみちゃおう」
とコンタクトしたところ、
「スタジオにどうぞ来てください」
と親切なお返事がありました。
「Welcome to my studio!」と迎えてくださったウーダムさん。
世界で活躍するアーティストながらじつに気さくな親切な方で、
作品についてもいろいろお話してくださいました。
ウーダムさん
http://www.uudam.net/
そのウーダムさんは今、横浜市の「黄金町バザール2014」で新作の発表中です。
※「黄金町バザール2014」は、
アジアのアーティストが新作を発表するアートフェスティバルで、
現代アートの世界的祭典「ヨコハマトリエンナーレ2014」のイベントのひとつ。
黄金町は、まちづくりの一環として、
高架下の空き地や店舗を活用しながら、アートの交流を続けてきました。
http://www.koganecho.net/koganecho-bazaar-2014/
ウーダムさんの新作「Licence 2 Draw」は、
黄金町バザール内のウーダムさんのスタジオにあるモーターカーなどのオブジェを
スマートフォンやタブレットのアプリを通して、
世界中からアクセスして動かし、参加者全員で作品に仕上げていくというもの。
アーティストであることもないことも関係なく、
国境も戦争も関係なく、みんなで一緒になにかを作り上げていきたい、
世界をつなげたい、というウーダムさんの思いが込められた作品を見に、
そして気さくなベトナム人アーティストのウーダムさんに会いに、
黄金町バザールのスタジオを訪れてみるのも楽しそうですね☆
※ウーダムさんのスタジオは12番です♪
(11月2日まで、第1&3木曜日はお休み)