シンチャオ!サイゴンノオトのぴょんこです。
皆さんはベトナムの国花をご存知ですか?
そう、蓮です。
ベトナムの人々は、花や植物をとても愛好し、大事にされていますが、
中でもやはり蓮には特別な思いがあるのだろうと思います。
ベトナム航空のロゴマークに始まり…、
お札にも印刷されている蓮。
蓮を表すベトナム語「hoa sen」や英語「lotus」も、
ベトナムの大学やホテルやお店や企業の名前やシンボルに
多く用いられています。
ホーチミンの街中では、こんな「蓮の花売り」を見かけることも
しばしばです。

ペンキのバケツに 入っていますが、

花束はこんなにステキです。
蓮の葉でくるんでブーケにしています。

お寺の近くでは、こんな花束を見かけたこともあります。
蓮の花托をつぼみでぐるりと囲み、つぼみを花びらに見立てた
発想はお見事!
神仏へのお供えに使われるようでした。

こちらは、蓮の生の種とお茶をドンコイ通りで売っていた女性。
「種は生のまま皮をむいて食べられるのよ」と教えてもらい、
花托と種ひと袋とお茶ひと袋を購入してみました。
花托は簡単に手で破れ、細長い青梅のような種を取り出すことが出来ます。
そのきれいな黄緑色の皮を剥くと、白い種子が出てきます。
思いきって食してみると、
百合根のような栗のようなとうもろこしのような味と食感で、
苦みが後に残りました。
また、白い種の中にある芯(胚芽)を集めたお茶(写真の左側の袋です)は、
蓮心茶と呼ばれるそうです。
甘くよい香りで、ほどよい苦みがあるお茶は、美しい翡翠色でした。
不眠の時などに飲まれる漢方茶として有名なのだそうです。
日本では、蓮は地下茎をレンコンとして食し、それ以外は食用としてはあまりなじみがありませんが、
ベトナムでは蓮の全てを無駄なく利用しています。
葉を乾燥させた蓮葉茶や、緑茶に花の香りを移した蓮花茶は、ベトナム全土で
よく飲まれていますし、茎を茹でたり酢漬けにして野菜などと和えた蓮の茎サラダも人気です。

乾燥した実が入った蓮の実チャーハンは、そのポクポクとした食感と香ばしさが
魅力で、ぴょんこも大好きな一品です。
蓮の葉で包まれていて、その葉を裂くようにして開く時は、
いつも心が躍ります。