シンチャオ! サイゴンノオトのわん吉@台北です。
台湾に暮らしてみると、ベトナムから働きに来ている人や留学生が結構いることに驚きました。 そのため街では「ベトナム」を意味する「越南」という文字を見つけることもしばしば。 たいていの場合、それは「越南美食」という看板で、うれしいことにベトナム食堂のことなんです。
4年間ホーチミンで暮らしたわん吉にとって、ベトナムごはんはもちろん愛すべきもの。 年月が経つほどに、その代表選手であるフォーへの思いは募ります。
越南美食という看板をくぐってはおいしいフォーを探し求めてきました。 「ここは本場の味がする!」というお店に巡り合うも、遅まきながら思い出したのは味の違い。 そうです! 南北に長いベトナムには、ざっくりと分けて、北部の味と南部の味があったのでした。
フォーでいうなら、あっさり味の北部ハノイのフォーと、コクのある南部ホーチミンのフォー。 海を越えた台北で、ハノイの味とホーチミンの味を求めて食べ比べてみました♡
ジャーン!その結果、わん吉による北部ハノイの味ナンバーワンはこちらです。
以前、「台北で見つけたハノイの味」でご紹介したフォー食堂の牛肉フォー。ここを上回るハノイの味にまだ巡り合っていないのです。
フォーの麺は本場ベトナムからの輸入モノ。厚さが薄めでスープによく馴染みます。トッピングの生牛肉がスープの熱で白くなった頃、玉ねぎのスライスも次第に柔らかくなり、麺も汁を吸い始めて味わい深くなります。スープはあっさり風味で、レモンやチリとの相性抜群。自分好みの味に仕上げながら、ゆっくりめにいただくのがわん吉好み。
ここでぜひ味わっていただきたいのがハノイ風揚げ春巻きのネム。薄いライスペーパーに、春雨たっぷりの具を入れて、食堂のお母さんがひとつひとつ巻いています。
揚げ具合もバッチリサクサクでホントにおいしい♡
ハノイ美人のお母さんと台湾の明るいご主人が営む小さな食堂。本場ハノイの味ならぜひここへ!
◇◇真正越南美食◇◇台北市中山區天祥路17號(最寄り駅はMRT民權西路駅)
さて、対するは南部ホーチミンのフォー!
北部があっさりすっきり系なら、南部はコクがあってちょっと甘め。一口スープを飲んで「あぁ、懐かしいホーチミンの味がする〜♡」と思ったのがこちらのフォーでした。
麺は少しだけ厚みがあり、スープはちょっと色も濃いめで滲み出た肉汁を感じます。ここには味噌風味の黒いソース(写真奥の黄色いラベル)と赤い唐辛子ソース(赤いラベル)を入れてコク豊かにいただきたい感じ。
そしてこちらの生春巻き。なます入りの甘いヌクマムをたっぷりつけるとまさに本場ホーチミン風です。
お店は台湾大学の向かいにある水源市場の1階。市場の一角にあるわさわさとした雰囲気も、厨房を仕切るベトナムのお母さんたちのドーボー姿(ベトナム女性がきているパジャマのような作業着)も、お母さんたちが手を休めることなく仕事をしながらおしゃべりをして笑い合う明るい感じも、まるでホーチミンにいるような気分になりました。
台湾で最も優秀な台湾大学に留学しているであろうベトナム人学生が次々と訪れては、食堂のお母さんたちとおしゃべりをしながらフォーやベトナムごはんを食べています。懐かしい故郷の味と日常なんだろうなぁ。
◇◇越南小吃◇◇台北市中正區羅斯福路四段92號( 水源市場内1階55番ブース)(最寄り駅はMRT公館駅)
さて。北部南部とどちらのフォーを食べても、食後の締めで飲みたくなるのが、ベトナムアイスコーヒーのカフェ・スァ・ダーです。コンデンスミルクたっぷりの甘い味はやっぱりやめられません。
台北で見つけたハノイのフォーとホーチミンのフォー、その食べ比べをお楽しみいただけましたか?ベトナム料理も地域で味が異なり、どれもユニークでおいしい! 「これはベトナムのどこの味かなぁ」なんて想像しながら食べるのも楽しいベトナムタイムです⭐️みなさんもぜひ♪