チャンパ王国時代からはじまり、東南アジアで最古の陶器村といわれている「Làng gốm Bàu Trúc バウチュック陶器村」の工房をたずねました。
村一番のつくり手であるLuu Thi Bun(ルー・ティー・ブン)さん。
Luu Thi Bun(ルー・ティー・ブン)さんに、陶器のつくり方を見せていただきました。
素材に使う土は、川の砂と田んぼの土を1対2の割合で混ぜ合わせて、乾燥し、細かくしたものに、水を加えて一日寝かせよく練ったものを使います。ろくろを使わずに、成形→乾燥→藁で覆って焼成する「野焼き」をします。
よく練られた土(粘土)のかたまりの中心からゆっくり押し広げていきます。
Luu Thi Bun(ルー・ティー・ブン)さんのしなやかな手の動きによって、土のかたまりが徐々に柔らかく滑らかになって形づくられていきます。
チャムの陶器づくりでは、ろくろは使わずに、つくり手自身が土の成形をしながらくるくると回ります。
手の平や指先を使い、美しいカーブをつくります。
川の砂と田んぼの土が、つくり手と呼吸をあわせて暮らしの道具になっていきます。大地の恵みとチャムの村人の知恵によって育まれた手法は、日本にも古くから伝えられたと聞きました。
時々、土(粘土)を足しながら成形していきます。
Luu Thi Bun(ルー・ティー・ブン)さんの民族衣装は、水色のワンピースにピンクの花柄のスカーフ。優しい色合いです。
もうすぐ完成です。花瓶をつくっているようです。
工房には3名のつくり手がいて、それぞれのペースでくるくると回りながら、かわいらしい作業風景です。
花瓶にロープを巻きつけたデザインに、素朴な暮らしの温もりを感じました。
庭に出ると、藁で野焼きをしていました。とても熱いです。
3人がかりで運び、水を吹きかけて自然に冷ましたら完成です。