
VAN LAM(ヴァン・ラン)村を歩いていると、庭先でロウソクをつくっている家にたどり着きました。

火鉢にミツロウをあてて、温めて柔らかくしています。

火鉢で熱してこねてを繰り返すと、ミツロウのワックス成分特有の香りがしてきて、つややかに光っています。
ミツロウは、ミツバチが巣づくりをするときに働きバチが分泌する物質で、ミツバチたちが分泌物を口に運んで咀嚼(そしゃく)して、こねながら六角形の巣をつくるのだそうです。そこにはちみつや花粉が蓄えられると、私たち人間は、はちみつをもらって食べたり、ミツロウでロウソクをつくったりしてきました。チャム民族が採取するはちみつは混じり気の一切ない本当のはちみつといわれていて貴重でとてもおいしいです。

ミツロウを細長く成形して、ロウソクの芯をつけて棒状に延ばしたら完成です。

正装をして、手づくりのロウソクと朱色の布に包まれているのはビンロウの実に石灰とキンマの葉です。チャム・バニの神様にお供えをするためにこれからモスクに向かうところです。