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VOL.180 旅のかけら-4  Chợ phú túc フー・トゥ市場(ザライ省)

release : category : ベトナム〜おいしい散歩〜

旅のかけらでは、ベトナムの旅の途中に気ままに立ち寄ったところを綴っています。今回は、ザライ省クロン・パ地区のChợ phú túc(フー・トゥ市場)です。

ザライ省は南中部高原地方にあります。高い山々が連なるところで、昔から様々な少数民族が暮らしていますが、近年、キン族(ベト族)の移住が進んでいます。農業が盛んでゴムやキャッサバ(タピオカ芋)、コーヒーなどが有名です。

 
朝ごはんをみつけに早起きをして、市場にいきました。どこにいても市場散策は旅の楽しみです。

 

©yukiko aoki

炭火が赤々と燃えるなか、Bánh Cam バン・カンという、おやつをつくっていました。

Bánh (バン)は、粉からつくられるものをいいます。Cam(カン)は、みかんです。もち米の生地に緑豆あんをつつんで油で揚げています。

 

©yukiko aoki

一口サイズに丸めて揚げると、しゅわしゅわと音を立てながら、みかんのような色になっていきます。

 

©yukiko aoki

温かいうちにひとつ食べると、外側はさくっと香ばしく、もちもちした生地に緑豆あんが素朴な甘みのおやつです。フエの市場では、緑豆あんと小豆あん入りがありました。白ゴマがふってあることもあります。

 

©yukiko aoki

Bánh cuốn (バン・クォン)という米粉とタピオカ粉入りの蒸し春巻きや、Bánh hỏi(バン・ホイ)という極細のビーフンをシート状にしたものなど、他にも名前の知らない米粉食品がつくられていました。

Bánh cuốn (バン・クォン)は、蒸しあげた春巻きにきくらげやひき肉などの具をのせて巻いたり、プレーンな生地の上にハムやさつま揚げなどのせたりして、ヌックマムのたれにつけて食べます。

Bánh hỏi(バン・ホイ)は、私はよくニントゥアン省で食べるのですが、ハーブや野菜とさつま揚げと一緒にライスペーパーせんべいではさんで食べます。バン・ホイの生地はもちもちして、ライスペーパーせんべいは水で湿らせて使うので、しっとりした歯ごたえがおもしろいです。

 

©yukiko aoki

これは、Bánh ít(バン・イット)という、しょっぱいおかず系の団子です。小腹が空いたときに、ちょうどいいおやつです。緑豆あんやエビが入っていて、これもヌックマムのたれが沁みたところがおいしくて、口のなかでうま味が広がっていきます。

 

©yukiko aoki

大きなさつま揚げ、Chả cá(チャー・カー)。Chả は、揚げもの。Cáは、魚という意味です。
日本から醤油を持ってくればよかったと、いつも思い出します。

 

©yukiko aoki

Chả cáは、店先のちょっとしたスペースで揚げていました。おつまみにしたり、麺のトッピングにしたりします。

 

©yukiko aoki

ザライ省は海のない山岳地域ですが、竹ざるに青魚が並んでいました。隣のビンディン省かフーイエン省の海から運ばれてくるのでしょうか。

 

©yukiko aoki

蒸魚もありました。縦に包丁を入れて、蒸されていました。

 

©yukiko aoki

鶏の卵にうずらの卵。

 

©yukiko aoki

ベトナムのバリエーション豊かな野菜といえば、「茄子」。
紫色のあざやかな長なすに、小なす(Cà pháo)は、紫と白がありました。山岳地域にくるとなすの種類が多いような気がします。他には、日本よりも太めのきゅうり、かぼちゃ、にがうり、さやいんげんなど。

 

©yukiko aoki

ウリ科の夕顔だと思うのですが、スープにして食べることが多いです。日本の夕顔は、干瓢(かんぴょう)に加工しています。

 

©yukiko aoki

空芯菜の束と、ダンボールに子犬がいました。ドキッとしましたが、もらい手がみつかるといいですね。

 

©yukiko aoki

はやとうり、かぼちゃ、さつま芋、ビーツ。まるまると立派に育って肥沃な土地柄にうなずけます。

 

©yukiko aoki

乾物屋に寄りました。
アルミのたらいに入っているのは、もち米、ピーナッツ、緑豆(緑の皮を剥いたものは黄色。皮付きは緑色)、小さな黒豆もあります。おこわやチェー、ベトナム料理に幅広く使われる食材です。ライスペーパーや乾麺も揃っていました。

 

©yukiko aoki

市場のはずれにあるガソリンスタンドにて。
少数民族の家族がきていて、針金でつくられた背負いかごに目がとまりました。

 

©yukiko aoki

めずらしいと思ったのは、蓋付きの鍋がちょうどよいサイズで背負いかごに収まっていて、ノンラー(すげ笠)が掛けてありました。これからお仕事に出かけるようでした。

次回もザライ省の市場の様子をお伝えする予定です。

 
 
フォトグラファー 青木由希子