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VOL.225 バナ民族の村にて コントゥム省

release : category : ベトナム〜おいしい散歩〜

バナ民族のNhà Rông(村の集会場)の広場から近くの民家を訪ねました。その日は、快晴の天気に恵まれて村人たちは朝から稲刈りに出かけていました。村はとても静かです。

 

©yukiko aoki

出かける前の腹ごしらえをしています。バナ族の背負いかごは、竹製と籐(つる性のトウ)で編まれたものがありました。水は井戸の水を組み上げてつかっています。

 

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写真の右側にいるお母さんと子どものスリングを肩にかけている娘さんは、これから稲刈りに出かけます。真ん中のおばあさんは、膝が痛いので留守番をするそうです。

 

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薪で炊いた白いごはん。ふんわり炊けて美味しそう。渓流でとれた魚を焼き魚や干し魚にして、小魚は甘辛く煮て食べていました。焼き魚はヌックチャムのたれ(赤とうがらし・赤シャロット・砂糖・ヌックマムの味)につけます。マイスプーンで同じ釜の飯を食べています。

 

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焼き魚があまったので、焼き網に挟んで柱にかけていました。小鍋にも煮魚が入っています。日陰で風通しがいいと食べものは傷みにくいので、なるほどと思いました。

 

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籐の背い負かごに水のボトルと食料を入れて、稲刈りに出かけます。お孫さんも一緒です。田んぼは、村から遠いところにあるそうです。

 

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竹製*の背負いかごには、蝶の紋様と黒と赤と白の幾何学模様が入っています。*近年、プラスチック素材をかごの一部にみかけるようになりました。

 

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木材を焚べて、川魚を焼いたり、煮炊きをしたりします。

 

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朝食が終わるころ、庭で鍋の底をつつく雛鳥たち。

 

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たらいの水を飲む犬。ごくごくと喉を鳴らしています。

 

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見上げると、屋根裏から猫が出てきました。

 

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外壁伝いにそろりそろりと歩いて裏庭へ。

 

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時々、ミャーと鳴いて私にアイコンタクトしてくれます。壁に触れるしっぽがかわいいです。バランスをとっているのだと思います。

 

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獲物をねらっているようです。

 

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タマリンドの木が気になるようでしたが、急にへたっと寝そべっていました。

 

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タマリンドの木は、枝を広げて、ゆるやかな風は、ほのかにレモンのように香る木の葉を通り抜けます。ピンクベージュの花を咲かせていました。

 

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地面にタマリンドの実がいくつも落ちて、種から芽を出しています。

 

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庭の畑には、バナナの木と植えられたばかりのレモングラス。

 

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裏庭の近くを小川が流れています。竹やぶのまわりで鶏の親子が過ごしています。

 

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ジャックフルーツは、今が旬だそうです。未熟の実を割ると白ですが(野菜としてつかいます)、完熟すると黄色になり甘い蜜をまとっています。香りがよく食感がおもしろい実です。

 

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たわわに実った青パパイヤ。野菜としてつかったり、熟すとオレンジ色になります。甘くて冷やして食べるとおいしいです。

 

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納屋の軒下には乾燥させた赤茶のエシャロット。

 

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背負いかごと小茄子の入った袋。ベトナムにはいろいろな種類の茄子があります。

 

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底に木材をつかい籐と竹で編まれた背負いかごです。背にあたる部分は竹を編んでパネル状になっています。

 

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かまどの周りは、野菜の種の保存がされていることがあります。燻された豆さやの中は、小粒で面長の黒豆が入っています。

 

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これは、乾燥したバナナのようにもみえますが、なんでしょうか。留守番のおばあさんに訪ねましたが、ベトナム語は通じませんでした。

 

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バナ民族の家です。平屋もありますが、ここは2階建ての木造家屋です。木の階段を上るとバルコニーのような広い床が設けられています。軒下は広くつかえて洗濯物を干したり、食事をしたりリビングスペースのように感じました。昔は土間づくりだったのではと思います。

家の裏庭からタマリンドの木が大きく育っているのがみえました。次回は話をききに訪れてみたいと思います。

 
 
フォトグラファー 青木由希子