フエに滞在していた夏の日のこと。ドンバー市場や街のいたるところでお供えものの準備をしていました。なんの日だろうと友だちに聞いてみると、今日は旧暦の5月23日でフランス軍がベトナム最後の王朝グエン朝を攻めた日。フランス軍に対抗し命を落とした無名戦士たちへお線香とお供えを用意していると教わりました。
フエだけの鎮魂の日だと・・・。
1847年 フランス軍によるダナン総攻撃
1858年 仏越戦争~1862年ベトナム南部3省とサイゴンをフランスに割譲
1883年 5月23日(旧暦)フランス軍フエ城を攻撃
1884年 ベトナム全土フランスの植民地となる
1887年 フランス領インドシナ連邦成立
http://vietnamhuetourism.jimdo.com/ベトナムフエの歴史と日本/
(vietnamhuetourismウェブサイトより引用しました)
1883年の5月23日から数えると、今年で132年目になりました。無名兵士への思いを私も忘れないようにしようと思います。
おこわ、お粥、果物、チェー、黄色い菊の花に、びんろう、お酒などのお供えをして、お線香をあげて、いつもより長い長いお祈りをしていました。
家の前や店先にお供えのテーブルを用意します。
ベトナムの長いお線香は手を合わせるように持って三回深くお辞儀をして拝みます。
季節の果物の上には、紙銭や衣装に見立てた色紙を乗せています。お線香の右側にはお酒、左側にびんろうをお供えしています。
リュウガンと蓮の実のチェーと白いおこわが平皿に盛られています。チェーとおこわはお供えに必ず用意します。
お粥を無名兵士のためにお茶碗に取り分けています。紙細工でつくられた金塊に米ドルもあります。紙でつくられたものは後で火をつけて燃やします。
結晶の塩とお米やカラフルな豆類に見立てたものをお供えしています。