シンチャオ! サイゴンノオトのわん吉@台北です。
今回は、わん吉が台北に来てから1年半の間に食べたベトナム料理の中で、一番ベトナムの味を思い出させてくれた食堂をご紹介しましょう。
それはごちゃごちゃと小さな店が並ぶ車道に面した食堂でした。街歩きをしているときにお腹が空き、ふと目に留まった「越南(ベトナム)」の看板に惹かれて入ってみたのです。
当時はまだ台湾に来たばかり。食堂でどうやって注文するかも、中国語の表記もわからなかったので、ベトナム語で一言「Phở gà(フォー・ガー)」と言ってみました。
すると、通じました!
まもなく運ばれてきた鶏のフォーは、スープをすすってみるとあっさりのハノイ味。「あぁ、北部だ〜♡」。わん吉は南部のホーチミンに住みながらも、味の好みは北部系だったのです。
そして、揚げ春巻きは豚肉と春雨がギュッと詰まった北部の「Nem Rán(ネム・ザン)」。南部の「Chả giò(チャー・ヨー)」よりもちょっと大きくて太い一品でした。
帰り際、厨房に立っているおばちゃんに「ハノイ?」と聞いてみると「そうだよ〜」とニッコリ。突然思い出したベトナム語の一言「ンゴーン(おいしかった〜)!」を伝えて、食堂を後にしました。
以降「あのフォーをまた食べたいなぁ」と何度も思ったのですが、場所がうる覚えでなかなか思い出せません。それでも「やっぱり行きたい!」と記憶を振り絞ってGoogleマップで探してみると、ようやくそれらしき食堂を見つけました。
場所を確認しに行くと、見覚えのある「越南」の看板を見つけました。「あぁ、これでまた食べられる〜」とホッとしたのを思い出します。
そして今回の再来。牛肉入り「phở bò(フォー・ボー)」の味はやはり裏切りません。ドクダミこそないものの、ハーブも効いています。ライムを絞っていただきました。
ちなみに台湾ではフォーのことを「河粉」といいます。牛肉フォーなら「牛肉河粉」。こちら(↓)は台湾の食堂ならどこにでもある注文表ですが、一番上の「越南牛肉河粉」100元の隣に「1」と記入し、テーブル番号も書いて店員さんに渡すと注文完了です。
台湾人のご主人とハノイ出身の奥さんでやっている小さな食堂は、10人も入れば満席。お昼もずいぶん過ぎていましたが次々とお客さんがやってきます。
料理を出し終えると奥さんはせっせと春巻きの仕込み。ベトナム女性もまた働き者だったことを思い出しました。夕方からの繁忙タイムに備えているのかな。
お会計を終えて、明るいご主人と料理上手の奥さんに「本当においしかった〜!台北で一番だと思ってます!」と伝えると、お二人とも笑顔でポーズを決めてくれました。
「Cảm ơn(カムオーン)♪」と奥さんに言われて、「あぁ、ベトナム語の”ありがとう”は”カムオーン”だった」と思い出した次第です。わん吉も「カムオーン」と言ってみましたが、ひさびさすぎて口がモゴモゴしてしまいました(笑)。
改めて「謝謝〜!」と言うと、奥さんは「再来〜!(また来てね〜!)」と。ひとときのベトナムタイム。おいしくて懐かしくてしあわせ気分になりました。
真正越南美食 台北市中山區天祥路17號(最寄り駅はMRT民權西路駅)