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VOL.175 Mùa xuân 春

release : category : ベトナム〜おいしい散歩〜

旧暦の新年を迎えてから、日ごとに春めいてきました。
昨年の旧正月の話になりますが、うす水色に澄んだ空を見上げたら、プルメリアの白い花のつぼみがほころびはじめていました。プルメリアはかわいらしく優美に咲きますが、新芽のころはユニークな形をしていて、おもしろい発見でした。
 

©yukiko aoki

プルメリアのふくよかな、白い花びらが開くと、花の中心はレモンイエローに色づいています。さわやかな柑橘系の香りとほのかにバニラのような甘い優しい香りを思い出します。
 

©yukiko aoki

旧正月テトの日は、友人に誘われて、初詣の後に精進料理の汁ビーフンを食べにいきました。
いつもはフエ名物の牛肉の米麺「ブン・ボー・フエ」を出している店ですが、毎月の朔(ついたち)と十五日は、仏教の教えを重んじて精進料理をつくっています。

汁ビーフンには、湯葉や精進ハム、青菜にきくらげやシナチクがのっています。澄んだスープにレタスともやしを浸してビーフンと食べたり、小皿にある豆腐ようを少しずつ溶かしたりしながら好みの味にします。日本のにゅうめんに似たシンプルで身体に優しい味でした。
 

*実は、テトの日に初詣と汁ビーフンを食べにいったのは、友人が祈祷師にきいた占いによるものでした。朝、家を出る時間も決まっていました。数年前のテトの日はお墓参りにいきました。
 

©yukiko aoki

その後、友人の実家に新年のあいさつにいきました。
家の前は、田植えを終えたばかりの水田が広がっていて、畦の木に黄色い花束が置いてありました。これは、年末におこなう家族の忘年会が終わったことを伝えるもので、テト休みにフエでみることのできる風景のひとつです。
 

©yukiko aoki

仏壇のある居間にて。テーブルには、美しいクロスがかけられていて、ティーセットにテトの粽(ちまき)・おこわ・ココナッツミルクのチェー・バナナが置いてありました。
 

©yukiko aoki

これは、台所に祀る「竈(かまど)の神様」です。
旧暦12月23日は、竈の神様に一年の家の出来事を話して、天の神様に伝えにいってもらう日です。竈の神様は1週間後の大晦日に戻ってきます。
 

©yukiko aoki

おばあさんの台所です。青いバナナとピンクの大きなざる。家族が集まるので、食器をたくさん使います。
 

©yukiko aoki

帰り道に、ベランダでガーデニングをしている家をみつけました。最近、流行っているようです。ちょっとしたスペースにゴーヤやツルムラサキなどを育てています。春がきたら暑い夏がすぐくるので、日差しよけのグリーンカーテンになってちょうどいいと思いました。
 

©yukiko aoki

家に戻り、テトの粽(ちまき)バイン・テットを食べました。
フライパンでこんがりと焼いてから、フエでは、らっきょうの漬物と食べます。らっきょうのぽりぽりした食感とさっぱりした甘酸っぱさがあとを引きます。この組み合わせは、渋めのお茶や少しずつつまみながらビールにも合うと思います。たれは、いろいろあるのですが、グラニュー糖や赤唐辛子粉がたっぷり入ったヌックマムのたれにつけて食べました。

 
 
フォトグラファー 青木由希子