シンチャオ! 「サイゴンノオト」のわん吉です。
ホーチミンには「レ・コン・キウ通り」という通称、骨董通りがあります。
骨董といっても、サザビーのオークションに出すようなレベルではなく、
ただ時代が経った古いものがメインです。
新しいものを古く見せかけていることもよくありますので、
そこは眼力が必要ですが(笑)。
楕円形もめずらしいし、パステルのかわいい色づかいもめずらしいので、
すぐさまお買い上げです。
これは「ソンベー焼き」という焼き物。
ホーチミンのお隣、ビンズン省のソンベーという町で作られているもので、
ベトナム南部の庶民の器として使われています。
庶民も庶民、何枚もざっくり束ねて床に転がしたまま売っていることも多く、
扱いからしてかなりの庶民級なんです。
最近はベトナム南部を代表する器として注目も集まってきたようで、
こうしてちゃんと棚で販売するところも現れ、わん吉も正直なところ、ほっとしております。
やはり床に転がっているのは不憫な気がして・・・。
通常のソンベー焼きはこういった白×紺タイプか、黄色地にお花模様。
ところで、ソンベー焼きの特徴といえば、ポチッ。
なんのことかと言いますと、
窯に入れる時も、庶民級で何枚も重ねて入れちゃうものですから、
上下の器が接した部分は、焼き上がりに必ずポチッと凸凹ができてしまうのです。
下の写真、お花の絵柄の上部分のポチッはわかりますか??
最初からポチッがあるうえに、
普段使いで何度も使われているうちにあちこちが欠けてきて、
食堂でよく見かける使い込まれたソンベーの器はどれも満身創痍。
いつも「あぁ、ごくろうさまです」とココロの中で労をねぎらうわん吉です。
しかし、やはりこの器。
雰囲気も味わいもベトナムの家庭料理にしっくりきて、
わん吉はかなり気に入っております☆