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台湾の中秋節はザボンの季節

release : category : サイゴンノオト

シンチャオ! サイゴンノオトのわん吉@台北です。

 

今週末は中秋の名月。
名月を愛でるこの時期、台湾でも店先にきれいな箱入りの月餅が現れます。

ベトナムでもこの時期は月餅一色。
中華系の多いシンガポールでもタイでも月餅の贈り合いが盛んに行われます。

 

まさにアジアでは月餅合戦が繰り広げられるこの時期、台湾では贈り合うものがもうひとつあると知りました。
それは、ザボン。

 

 

大家さんから「中秋節のごあいさつのものを明日届けますよ」と連絡があり、「なにかなぁ」と楽しみにしていたところ、いただいたのがこのザボンでした。ナチュラルシェイプでかしこまらないところがおおらかな台湾風。置いてみると仲良しカップルのようでかわいいです。

ザボンは中国語では「柚子」と書いて、「ゆず」とは読まず「ヨウツ」といいます。余談ですが、こんな風に日本と台湾では同じ字でも意味の違うことがしばしばあっておもしろいなぁと思います。

 

さて翌日、中国語の先生から、台湾では中秋節といえば、①名月を愛でる ②月餅を食べる ③柚子(ザボン)を食べる ④焼肉を食べる、と教わりました。

①はわかる。
②もわかる。
③は今回知りました。
④はなぜ?
答えはこちら→30年ほど前に台湾の醤油メーカーがテレビCMで「中秋節にはみんなで焼肉をやろう!我が社のタレを使ってね」と大キャンペーンを行ったそうです。月餅とザボンに飽き気味だった台湾のみなさんがそれで焼肉に飛びついたとか。以来、中秋節には焼肉、というのがみなさんの頭に刷り込まれたようです。今年もあちこちのスーパーで中秋節向け焼肉セットが販売されていました。

 

話は戻りまして、ザボン。大家さんにザボンをいただき、中国語の先生から話を聞いたわん吉、それまで気にしていなかったザボンのことが気になってきました。市場エリアに行ってみると、なるほどザボンがいっぱい。

 

 

「甜文旦(甘いブンタン=ザボン)3粒50元!」

 

「麻豆文旦(台南市麻豆地区のブンタンは有名!)1斤39元!」 「斤」は台湾の重さを表す単位で1斤=600gです。

 

贈答用の箱に入ったザボンたち。華々しい🌟

 

派手な色の箱でおめでたい感じです🌟 ザボンの季節ですが、他の果物も盛りだくさん。台湾はまさに果物天国です。

 

たくさんのザボンが出回るこの時期は、どの家庭でも家はザボンがいっぱいなのだそうです。でもザボンは外側がシワシワになった頃の方が甘くいただけるとのこと。しばらく置いてみずみずしさがなくなってきても、中の果肉は熟しているのだ。そう思うとむしろ楽しみになります。

 

大家さんにいただいたザボン。ひとついただきましたが、思うほど酸味はなくて美味しかったです。
もうひとつはただいまシワシワ促進中。もう少し甘みを育てて楽しみにいただきたいと思っています♪

 

それではみなさん、名月を愛でる素敵な中秋節をお過ごしください♪