シンチャオ! サイゴンノオトのぴょんこです。
今回は、ホーチミンの市場の祭祀仏具屋さんで購入した神馬類、神像版画をご紹介します。
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こちらは、冥金(紙銭)といって、あの世で使うお金です。旧暦の毎月1日と15日に、人々はこうした冥金を燃やします。燃やすことで、神や祖先にこのお金を届けられると考えられているのです。
「地府通用」の地府とは、冥土とか地獄という意味です。中央の人物は、閻魔さまでしょうか。
粗雑なわら半紙に印刷されたものですが、もっと実際のお金を模して精巧に作られたものもあるようです。
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こちらは寿金紙と呼ばれ、やはり天国で使えるお金だそうです。財運や幸福を願う言葉が並んでいますね。
絵柄をよく見ると、「壽」の文字の真上に蝙蝠、両脇下に鳳凰が描かれています。蝙蝠や鳳凰は、縁起のよいモチーフなのだそうです。
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細長くてとても薄い紙に印刷されたのは、廟とたくさんの動物たちと船やお金、眼鏡やハサミ、かごなど。
目など、同じパーツを流用しているようで、何ともユーモラスでちょっと怖いような、不思議な絵になっています。
動物は十二支を描いているのかもしれませんね(何かわからない、微妙な生き物もいますが…)。
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神様尽くしのこちらは、おめでたさ全開! 全ての〇〇貴人の上に、型抜きで穴が開いているのですが、何かを差し込んだりするためでしょうか?
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そしてこちらは、「百赦災難解除㐫星」と書かれた、神様図鑑のような一枚刷りです。
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どの神様も素朴で、何とも面白い表情をしていますね。見れば見るほど笑ってしまう、ぴょんこのお気に入りの一枚です。
ベトナムでは、何かのお供えの際にも、こうした神像呪符の束をごちそうと一緒に並べている光景をよく見かけました。
人々の祈りのかたちが、こうした紙馬にも表れているのですね。
「いつか家の戸口の上にでも貼ろう」と思い、あれこれ購入したぴょんこですが、結局、そうする勇気のないまま過ぎています(笑)。