シンチャオ! サイゴンノオトのわん吉です。
インドネシアの古都ジョグジャカルタへ行ってきました。
ジョグジャカルタはジャワ島中部にある王宮と文化の街。300年近く続く王宮があり、宮廷文化とジャワ島の伝統文化が今も大切に受け継がれています。
ジョグジャカルタ王宮は伝統文化の宝庫
街の中心部にあるクラトンと呼ばれる王宮は広大な敷地。
ジョグジャカルタ特別州知事も兼ねる10代目の現君主が住んでいるほか、華麗な伝統装飾を施した郷土建築の建物が点在しています。
王宮の一部は一般公開されていて、観光客もたくさん訪れています。

入場料を払って中に入ると、伝統柄のバティック布を腰に巻き、伝統衣装に身を包んだ王宮職員の皆さんが目に入ってきて、まるでタイムスリップしたかのよう。
王宮文化を守り続けているジョグジャカルタの誇りが感じられました。

わん吉が魅了されたのは、建物の装飾に見るジャワ文化とオランダ文化の融合。
インドネシアは17世紀から約350年の間オランダの植民地下にあったため、オランダからの影響がとても大きいのです。

繊細なジャワ装飾様式と西洋の装飾様式が品よく混ざり合っているのがとても美しく、唯一無二の文化遺産だと感じました。



クラトンの舞台では、伝統芸術のジャワ舞踊やガムランがほぼ毎日上演されています。鑑賞の観光客でほぼ満席でした。



王宮所属の婦人鼓笛隊にも遭遇しました。特別公演だったようです。衣装がなんともかわいいですね。


歴代の王たちが好んだ料理を食べる
王宮の隣にある宮廷料理レストランのBale Raos。10代目の現君主の奥様のアイディアで、王宮料理を広く楽しんでもらおうという目的から2004年にオープンしました。

提供するのは、中部ジャワの郷土料理のほか、王宮で食べられていた料理の数々。歴代の王族が好んで食べた洋風メニューも再現されています。
わん吉は伝統ごはんセットを注文。
ジョグジャカルタ近郊で採れた赤米に、先代君主の好物だったというスープ、パパイヤの葉炒め、テンペと豆腐の甘辛煮、ビーフと唐辛子の醤油炒めの組み合わせです。

先代君主の好物だったというスープは、牛ひき肉にココナツミルクと甘酸っぱいスパイスを加えて煮込んだもの。タイのトムヤムのような風味でした。

発酵大豆のテンペと豆腐。ココナッツジュースと砂糖などで煮た後、油で揚げた甘めの一品は、中部ジャワならではの味。

その郷土料理に合わせて注文したのが、ジャワビールです。ビールといえどもイスラム教徒が多い土地柄、もちろんノンアルコールドリンクでした。

8代目君主がお好きだったというこのドリンク。材料はレモングラス、シナモン、カルダモン、ライム、クローブ、生姜といった天然ハーブで、少し甘みのある漢方ドリンクといった印象です。
ジャワ島にはジャムーという伝統的な漢方ドリンクがありますが、まさにそんなテイストでした。
最後に、9代目君主がお好きだったというデザートがこちら。キャッサバとすりおろした若いココナツを混ぜ合わせて作ったケーキです。しっとりした食感がなかなかおいしい一品でした。

棒の部分にはヤシの葉っぱが巻かれていて、かわいい!

Jl. Magangan Kulon No. 1
Panembahan, Kraton, Yogyakarta
ジョグジャカルタ王宮の奥深い伝統文化と料理。何百年と受け継がれ、これからも受け継がれていくであろうその歴史がとても心に残りました。