シンチャオ! サイゴンノオトのわん吉です。
ベトナムも本格的に夏を迎えるという5月初旬、日本からの旅先としても注目されている古都ホイアンに行ってきました。
川沿いに栄えた港町のホイアン。黄色い壁とブーゲンビリアが絵になるユネスコ世界遺産の街並み

ホイアンはベトナム中部にある古い街。トゥボン川沿いに広がる港町として、はるか昔から外国の船が行き来し、街は交易によって栄えてきました。
江戸時代の日本とも朱印船貿易で交流がありました。当時は日本人が住む日本人街もあったそうで、今も街の中心には、当時作られた「日本橋」と呼ばれる橋が残っています。

その旧市街は、黄色い壁の古い家々と、ところどころに咲き誇るブーゲンビリアの花で彩られています。古い家々は、交易で富を得た商人たちの店舗住宅だったそうです。

ユネスコの世界遺産に登録されているホイアンの旧市街では、観光客が安心して散策できるように車両規制があり、通行できるのは基本的にシクロと自転車のみ(通勤時にはバイクも走っていました)。

歩行者天国でのんびり歩けるはず、でしたが、訪ねた時期はベトナムの連休で、彩り美しい背景を前にポーズを決めるベトナム人観光客で大賑わいでした。


日本のゴールデンウイークに重なったベトナムのお休みは、ベトナム統一記念日(4月30日の)の連休。2025年は50周年が盛大に祝われたそうで、ホイアンの街中でもあちこちに国旗が掲げられていました。


日が暮れると灯籠流しが始まります
夕暮れ時になると、ホイアンの街を流れるトゥボン川に小舟が出てきます。

ホイアンはランタンでも有名な街。辺りが暗くなると、トゥボン川では灯籠流しが始まります。
船に乗り、船上から灯籠を流す人たちで、トゥボン川は大混雑。でも水面にランタンの灯りが反射して、とってもきれいでした。

手作り灯籠を売っているおばちゃんから灯籠を買って、自分で川に流すのもまたよし。

毎月旧暦の14日には、ランタン祭りが開かれているそうです。その夜、ホイアン旧市街で灯るのはランタンの灯りのみ。きっとすごく幻想的ですね。今度はそのタイミングでも訪れてみたいです。

伊勢うどんが由来といわれるホイアンの名物うどん、カオラウ
ホイアンに行ったら食べるべし!が、名物うどんのカオラウと、エビ蒸し餃子のホワイトローズ(写真手前)です。

ホワイトローズは米粉入りの薄い皮に、海老のすり身ペーストを包んで蒸したもの。揚げタマネギのトッピングと一緒にヌクマム入りのちょい甘ダレにつけていただきます。口当たり軽くてとってもおいしい一品。
そしてホイアンの名物うどんといえばカオラウ。太い米麺の混ぜ麺です。

日本の伊勢うどんがルーツになっているという説もあります。伊勢うどんは柔らかくて太い麺に甘辛いタレをかけて食べる麺。それが江戸時代、ホイアンに日本人街があった頃に日本からもたらされたのだとか。
確かにカオラウの麺は太いです。米粉で作られた麺はちょっと茶色がかっていて、表面はざらっとした舌ざわり、のびる感じはなくて噛むとすぐちぎれました。
この麺を、豚肉、もやし、レタスやハーブの具材と豪快に混ぜ合わせていただきます。
タレは甘めの醤油ベース。カオラウはたいてい小さいどんぶりに入っていますが、食べてみると意外にもどっしりとお腹を満たしてくれます。

その後ホイアン市場のライスペーパー屋で、カオラウの麺を見つけました。太くて短めの麺が山盛り!

市場には以前と変わらず三角笠を被った働き者のベトナムのおばちゃんたちがいました。みんな相変わらずきれいに商品を並べていますね。


10年以上ぶりに訪れたホイアン。ベトナムの連休で驚くほどの観光客がいましたが、地元の市場を訪れてみると以前と変わらないのんびりの光景があってホッ。
地元ホイアンの方が言うとおり、「暑いから日中は室内でお茶でも飲んでゆっくりして、お腹が空いたらおいしいごはんを食べて、ちょっと涼しい早朝と夕方に街を散策する」と過ごしていたら、あっという間に3日間が経っていて、すっかりリラックスしたホイアン旅でした。