エントランスにある「Co(コー)族のカイネウ」の展示を過ぎると、
Các dân tộc Việt Nam(カック・ダン・トック・ベトナム)
Les populations du Vietnam(フランス語)
The peoples of Vietnam(英語)
「ベトナムの民族」というタイトルに迎えられます。
dân tộc(ダン・トック)は、民族という意味。
ベトナムには54の民族がありますが、ほとんどが未知の民族です。
そもそもどこから多様な民族がベトナムに来ているのでしょう?
Xin Chào(シン・チャオ)
Hello/Chao/你好(ニーハオ)/ようこそ/selamato/dating etc…
世界中の言葉で「こんにちは、ようこそ!」と書かれています。
54の民族は、5つの語系に属していて、グループごとに民族写真が展示されています。
5つの語系のひとつ「Ngữ hệ Nam Đảo(オーストロネシア語族)」のパネルです。
Chăm(チャム)族・Ra Glai(ラグライ)族・Churu(チュル)族・Êđê(エデ)族・Giarai(ジャライ)族。5つの民族が「Ngữ hệ Nam Đảo (オーストロネシア語族)」のグループです。西はインド洋のマダガスカル島〜東は太平洋のイースター島まで、北は台湾・ハワイ〜南はニュージーランドまでの地球上で最も広い範囲で、Ngữ hệ Nam Đảo(オーストロネシア語族)が行き来していました。
ほかの4つの語系は、
Ngữ hệ Thái–Kađai(タイ・カダイ語族) 東南アジア、中国南部
Ngữ hệ Nam Á(オーストロアジア語族) 東南アジア(インド東部・バングラデシュにも分布)
Ngữ hệ Hmông-Dao(モン・ザオ語族) ベトナムや中国南部、ラオス、タイ、ミャンマーに分布
Ngữ hệ Hán-Tạng(シナ・チベット語族) 中国、東南アジア
調べているうちに何度も混乱しそうになりましたが、東南アジア〜中国、インドなどからそれぞれの語族の移動があり、言語・文化・稲作などの農耕も伝えられ「ベトナムの民族」が形成されていきました。
世界地図を指差しながら、男の子がおばあさんに一生懸命に説明しています。
「インドネシア、シンガポール、ニューギニア、ティモール、
台湾、フィリピン、海南島、ブルネイ・・・。
みんなビューンと海を渡って、遠いところからベトナムにきたんだ。すごいね!」
純粋でまっすぐな言葉(ジェスチャー)に、思わず感動してしまいました。
これは、ティグエン中部高原地帯に住む民族(バナ族など)によるバッフアローの儀式で使われるポールや、有名なコング音楽(どら)の展示です。ティグエン中部高原地帯の文化は、ユネスコ世界無形文化遺産に登録されています。
お母さんが子どもを連れて見に来ていました。小さな頃に、いろんな国いろんな民族がいることに触れられたら、すばらしいなと思います。
BẢO TÀNG DÂN TỘC HỌC VIỆT NAM(ベトナム民族学博物館)
8:30 〜17:30 (休館日は月曜と旧正月)
Nguyễn Văn Huyên Road, Cầu Giấy District, Hà Nội
http://www.vme.org.vn