(VOL.156)後半からのつづきです。
村の祠(ほこら)で、豊穣のよろこびに感謝する祭礼がはじまりました。
祠の本殿と対になっている祭壇です。祠のある広場は、川の水が豊かに流れ、大きな木々に包まれています。正装した村人が、銅鑼(ドラ)と太鼓を交互に鳴らしています。
「ゴーン・ゴーン」 銅鑼の音は、祠を包み込むように低く響き渡ります。
「ドドン!」 太鼓の音は太くまっすぐに響きます。
村の祠です。屋根には美しいモザイクが施されています。天に昇る龍、鳳凰(ホウオウ)に、かわいらしい動植物が、いろどりのある陶器や緑や茶などの瓶のかけらでつくられています。
今年は、例年よりもたくさん良いお米を収穫することができたそうです。村の長が代表して、神様やご先祖様に報告をしています。
祈祷されたお札を燃やしています。このあと燃えたまま屋根に乗せていました。
祭壇に供えられていた紙製のアオザイや紙銭を燃やしています。お米やあられに見立てたお供えは、土地に撒きます。
お酒をかけています。
一反の田んぼの絵・紙製の衣装・紙銭(昔の紙幣やコインの版画)なども川に流します。これは冥器(めいき)/Hàng Mã(ハンマー)といわれるもので、薄い紙に木版や印刷で模様をつけています。燃やしたり、川に流したりすることで、神様やご先祖様に感謝や祈りを込めて送り届けます。