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VOL.171 Cầu Ca Cút Tam Giangラグーンの橋

release : 2020-10-31 category : ベトナム〜おいしい散歩〜

Cầu Ca Cút(カー・カット橋)にて。Tam Giang(タム・ジャン)ラグーンを渡る橋からの眺めです。Tam Giang橋とも呼ばれています。フエに雨季がはじまるころ、Tam Giangラグーンは、海のようにどこまでも広く穏やかなさざ波を立てていました。写真右側の奥のほうには、ディエンロック村があります。

地図:Cầu Ca Cút カー・カット橋(Tam Giang橋) *Cầu は「橋」という意味です。

 

©yukiko aoki

Tam Giangラグーンは、ディエンロック村のオーロウ川の河口から、トゥアンアン橋まで広がっています。トゥアティエン・フエ省の沿岸地域にあり、いくつかのラグーンとCầu Hai(カウ・ハイ)ラグーンとつながっており、今年の春、Tam Giang – Cầu Haiラグーン地域が湿地自然保護区になりました。

この湿地保全地域の設立は、この地域の海草生態系を含むTam Giang – Cầu Hai ラグーンの生息地、特定の生態系、生物多様性、及び、水産資源を回復することを目的としています。

参考記事:Vẻ đẹp trù phú của vùng nước Tam Giang – Cầu Hai(06/06/2020 Tuoi tre)
ベトナム語の記事ですが、Tam Giang – Cầu Hai 湿地の水のゆたかさ美しさが写真からも伝わってきます。
https://dulich.tuoitre.vn/ve-dep-tru-phu-cua-vung-nuoc-tam-giang-cau-hai-20200606001149982.htm

 

©yukiko aoki

Cầu Ca Cút カー・カット橋(Cầu Tam Giang タム・ジャン橋)です。
Khởi công xây dựng ngày 19/5/2008, khánh thành ngày 27/8/2010.
2008年5月19日に建設が着工され、2010年8月27日に落成しました。

ラグーン周辺の地域を結ぶ橋は、10年前に2年間かけてつくられました。
この橋ができるまでは、渡し舟が交通手段の主流でした。舟に人と自転車とバイクがのせられて向こう岸へとゆっくり向かうのを幾度とみたことがありました。橋ができてからは、バイクや車で移動しやすくなり渡し舟はなくなりました。橋がつくられる前と橋ができてからの10年間は、暮らしに大きな変化があったと思います。

 

©yukiko aoki

Ca Cút橋周辺の風景の一部です。この辺りは、ベトナム戦争時代の見張り台 Lô cốt(ロー・コッ)があったそうです。フエにいると戦争を思い起こさせるものにも出会います。今は跡形もないですが、橋を渡るときには必ず通ります。ラグーンを広く見渡せるところです。

 

©yukiko aoki
©yukiko aoki

村の人たちは、ラグーンの生物多様性の豊かさに暮らしの知恵を働かせてさまざまな仕事をしてきていますが、海に近いラグーンであることと、フエは雨季に洪水が起こりやすい地域なので、田畑やエビの養殖などは塩害に悩まされてきました。この写真は、塩に強いココナッツの苗木などを植えて、小魚を呼び寄せて、塩辛いエリアを経済効果のあるものにしています。

 

©yukiko aoki
©yukiko aoki

ラグーンからもう少し離れたところに、田んぼや畑をしています。その用水路やため池に小魚を呼び寄せていました。村の暮らしがラグーンからずっとつながっていることに気がつきます。

田んぼ周辺に水生植物がいくつかみられます。そのなかでも葦は水を浄化してくれるものと聞いたことがありました。写真奥の黄金色のところは水田で、お米が実っていました。この辺りの稲作は、洪水の時期を避けるため一毛作をしています。

 

©yukiko aoki

この道をまっすぐいくと、Cầu Ca Cút (Tam Giangラグーンの橋)を渡ることができます。

 

©yukiko aoki

これは貴重なところに遭遇しました。手探りで田うなぎを採っています。ここもTam Giangラグーンにつながる沼地の浅瀬です。

 

©yukiko aoki

竹の籠を浮かせて、紐を腰に巻いてつないでいます。田うなぎが採れたら籠に入れて、市場に売りにいくこともありますが、家に持ち帰ってごはんのおかずにします。何気ない日常のひとコマに思いますが、昔からかわらない場面にめぐり会うことができました。

 
 
フォトグラファー 青木由希子