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VOL.205 秋空の下で 日本で出会うベトナム 

release : category : ベトナム〜おいしい散歩〜

今年は、日越外交関係樹立50周年 にあたり、日本とベトナム各地で多様な文化・伝統などを紹介する催しがつづいています。

先日、神奈川県みなとみらいで開催されたベトナムフェスタ(⭐︎)に参加しました。私は、大恩寺*(ベトナム寺院)の手伝いで「在日ベトナム仏教信者会」のブースにいました。大恩寺のお坊さんと信者さんが精進料理のバインミー・揚げ春巻き・美容チェー・ベトナムミルクコーヒーなどをつくりました。

 

©yukiko aoki

コリアンダーと肉もどきの具材に奥の方になますが挟んであるだけのシンプルなバインミー。あっさりしてカリッと香ばしくコリアンダーの香りも格別です。大恩寺のバインミーは、毎回、ソースや具材がちがうので、精進料理の奥深さに感心します。

 
「大恩寺*」は、ベトナム人の駆け込み寺といわれて久しいティック・タム・チーご住職のお寺です。コロナ禍に暮らしに困窮する人々を助けて、心のよりどころとなっています。信者さんの会を「在日ベトナム仏教信者会」といいます。お寺での仏事の準備や生活困窮者への食糧支援など多岐にわたる慈善活動をしています。

 

©yukiko aoki

サクッと軽い食べごたえがたまらない人気の揚げ春巻きです。隣の駐日ベトナム大使館のブースで333ビールを販売していたので、みなとみらいの海の風を感じながら、ベトナムの味を楽しむ来場者の方も多かったと思います。

 

©yukiko aoki

他のお店にも寄ってみました。

サンチーというジュースです。沖縄のシークヮーサーの原種がベトナムにあるそうで、スムージはすぐに売り切れてしまいましたが、冷たいサンチェーをいただきました。酸っぱいけれど自然の甘みと柑橘のさわやかな香りは暑い日にぴったりの飲みものです。

 

©yukiko aoki

広場には、ベトナム北部発祥の水上人形劇(Múa rối nước / ムア ゾイ ヌォック)の舞台が設置されていました。
紅河デルタの稲作農家さんたちが仕事の休みに、民話や神話、言い伝えの物語を演じてきた伝統文化です。水の中に身を潜ませて人形を操ります。生命感にあふれる舞台に心から楽しむことのできる人形劇です。

 

©yukiko aoki

近くのブースには、ベトナム北部、紅河デルタのナムディン省 Rạch(ラック)村から、Dang Duy Bang(ダァン・ズィ・バン)さんがいらしてました。水上人形劇でつかう木製の人形をつくる職人さんです。

ベトナムフェスタに来ていた子どもたちは、木彫りの人形に色を塗るワークショップに熱心に参加していました。大人も参加したいくらいに魅力的な催しでした。

Dang Duy Bang(ダァン・ズィ・バン)さんは、人形をつくるために、Gỗ Sung(イチジクの木)を切り出すところから、全ての工程を行うそうです。

Gỗ Sung(イチジクの木)は、とても軽い木で水に浮きます。人形の形に彫ってウルシの樹皮を塗り耐水性を付けてから、黒漆を塗りカラフルな絵の具を塗り重ねていきます。

ラック村(làng Rạch)の水上人形劇:
12世紀に設立したラック村は、ベトナム水上人形劇の発祥の地として知られる。紅河デルタ地方の稲作文化を題材とした水上人形劇は、数百年の歴史を持ち、地元の職人が代々人形を作り、畑仕事を終えた農民が演者として公演を行ってきた。ラック村のあるナムディン省はフォーの発祥地でもあるそうです。(VietJo

 

©yukiko aoki

水上人形劇がはじまりました。生演奏が聞こえて、すぐ写真を撮りにいったのですが、たくさんの人垣ができていて盛り上がっていました。

 

©yukiko aoki

水上人形劇の中で案内役で道化師のテウおじさんの木彫りの人形です。Dang Duy Bang(ダァン・ズィ・バン)さんからいただきました。とても軽くておどろきました。背中に紐がついていて、引っ張ると両腕が上下に動くようになっています。太鼓腹のテウおじさんのコミカルな動きと満面の笑顔に癒されます。

 
 
チャム族の演奏と写真展のお知らせ:
10月14日(土)15日(日)名古屋にて、ワールド・コラボ・フェスタが開催されます。メインステージに日越外交関係樹立50周年事業認定を受け来日するチャム族の伝統継承楽団「Kawom khik nam krung」が演奏します(⭐︎)。

同会場のNPO学び舎つばさブースで「Palei Cam」チャム民族の写真展をさせていただくことになりました。
今までP4ベトナムレストランのフォトエッセイでご紹介しました「チャム民族のつみ草を訪ねて」「伝統医療のお母さんの庭」「バウチュック陶器村」などをご覧いただけると思います。ご都合がよろしければ、ぜひ、お越しください。

 
フォトグラファー 青木由希子