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VOL.221 箒の村 Đăk Glei コントゥム省にて

release : category : ベトナム〜おいしい散歩〜

Chúc mừng năm mới 2025
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

一年前の旧正月にベトナム中部クアンナム省()から、中部高原のコントゥム省へ移動して、箒(ほうき)の村 Đăk Gleiに立ち寄りました。道端に収穫された箒草が並べられています。

 

©yukiko aoki

夕暮れどきおばあさんと歩く道。
女の子が箒草の上をそっと歩いています。山に咲く白い花束をくるりと回しながら。

 

©yukiko aoki

こんにちは。と、話しかけると女の子は下を向いてしまいました。

 

©yukiko aoki

おばあさんが気持ちがほぐれるようにやさしく話しかけてくれていました。竹で編んだ背負いかごには、青いバナナが入っていました。

 

©yukiko aoki

村の吊り橋をわたると、白い花束はお姉さんに預けられていました。お母さんへのプレゼントだそうです。

 

©yukiko aoki

他の家族も山仕事から村へもどっていきます。

 

©yukiko aoki

村にわたる吊り橋からの眺めです。浅瀬で川遊びをする中高校生くらいの子どもたち。

 

©yukiko aoki

刈り取られたばかりの箒草はふんわりしていて虹色ががった色あいでした。
ベトナムのタイル張りの床の家には、箒草のほうきは欠かせないものです。床の隅々まで細かいほこりをすくいとってくれます。

 

©yukiko aoki

ここは、旧ホーチミンルートです。静かに一日が終わろうとしています。子犬がビューンと走り抜けていきました。

 

©yukiko aoki

ただ、箒の村にいて気がついたのは、山にあまり木がなかったことです。チュオンソン山脈のなかでコントゥム省のゴックリン山(標高2,598m)は最高峰になるそうですが、天然林や自然が守られますようにと思います。ゴックリン山は漢方のゴックリン人参(固有種)の産地でもあります。

 

©yukiko aoki

箒の村には、木造や赤い土壁の家がありました。先人の暮らしの知恵が受け継がれて訪れる度に心の通った温もりを感じます。

 
 
フォトグラファー 青木由希子