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VOL.227 ヌイチュア国立公園 / Vườn quốc gia Núi Chúa -1

release : category : ベトナム〜おいしい散歩〜

海岸沿いにつづくニントゥアン省の塩田を過ぎると、カーコム(カタクチイワシ)などの干し魚工場、タイアン村のぶどう畑と名産地がつづきます。そして、「ヌイチュア国立公園 / Vườn quốc gia Núi Chúa」に到着します。

ヌイチュア国立公園は、乾燥林のユニークな生態系を保ち、陸と半砂漠と海の生物多様性が豊かで希少な生物が生息していることから、2021年ユネスコの生物圏保護区に登録されました。

2023年5月、私は初めてヌイチュア国立公園に行きました。昔からラグライ民族が住んでいます。人々の暮らしと自然が共に守られてきました。

 

©yukiko aoki

背負いかごの形や模様でラグライ民族とわかります。ラグライの母子が釣りをしていました。ヌイチュアの特徴ある岩場にて。

 

©yukiko aoki

ヌイチュアの熱い風と穏やかな海のさざなみが聴こえます。 下の写真は、ヌイチュア国立公園内にある古代サンゴ礁です。

 

©yukiko aoki

ヌイチュアに住むラグライ民族は、古珊瑚の岩に海水が溜まって蒸発した塩のかたまりを家に持ち帰り、料理につかうのだそうです。自然のリズムに沿った暮らし方に関心を抱きました。

 

©yukiko aoki

海水が蒸発した塩のかたまりです。板状にかたまっていて塩っぱかったです。 ヌイチュア国立公園をコアゾーンに海辺の豊かな風景は、ウミガメの産卵・海草類・350種を超えるサンゴ・多様な海洋生物が生息しています。

 

©yukiko aoki

ウミガメが保護されていました。ベトナムには5種のウミガメがいるそうです。

 

©yukiko aoki

ヌイチュアの美しい海岸。タイアン村にて(2017年撮影)
実は、ヌイチュア国立公園に隣接するタイアン村にベトナム初の原子力発電所計画が再開しています。 2016年に白紙撤回されましたが、昨年の暮れに再開されており、日本・ロシアの関わりが報じられました。(JETRO / 日本経済新聞

 

©yukiko aoki

タイアン村の浅瀬にて(2019年撮影)
村人が素手で魚をとったり、ヌイチュアの岩石の島まで歩いて魚釣りをしたりしています。

 

©yukiko aoki

次回は、ヌイチュア国立公園の森の中をご紹介します。ベトナムの中で最も暑く乾燥した気候ならではの美しい景色がみられます。

 

参考:
Nui Chua National Park receives UNESCO’s certificate
Government News APRIL 14, 2022
https://en.baochinhphu.vn/nui-chua-national-park-receives-unescos-certificate-111220414162635192.htm

 
フォトグラファー 青木由希子