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VOL.233 タムジャンラグーン沿岸の農の風景 (フエ市)

release : category : ベトナム〜おいしい散歩〜

フエ沿岸につながるラグーン Tam Giang- Cầu Hai(タムジャン-カウハイ)は、水辺の暮らしの豊かさをみせてくれます。東南アジアで最も広いラグーンともいわれていて、漁師を乗せた小船が行き交い、エビの養殖などの水産業と様々な作物の小農業の風景をみることができます。

(参考)Tam Giangラグーンの橋 https://p-pho.com/column/vietnamgourmet/26103

 

「フエの蓮花」

田んぼに蓮花が咲いていたので、車を降りました。
ちょうど稲刈りのシーズンをむかえていて、遠くの田んぼから順にコンバインで収穫をしています。

©yukiko aoki

黄金色の稲と蓮の葉が、朝の太陽に照らされて美しかったです。

 

©yukiko aoki

草も生えていて、自然にまじりあっています。

 

©yukiko aoki

フエの蓮はピンク色の花を咲かせます。
ベトナムの国の花といえる蓮花は、農風景にもあります。蓮は栽培されて蓮の実のおこわやチェー、お茶にします。小さな蓮根は漬物にします。

 

「蓮沼の泥」

蓮沼の泥を初めてみました。

 

©yukiko aoki

泥中之蓮 (でいちゅうのはす)

蓮は泥の中でも清らかな花を咲かせることから、煩悩の中にあっても清浄を保っているという例え。
大乗仏教の経典「維摩経(ゆいまぎょう)」に由縁します。

蓮花を想うとき、この言葉を忘れないでおこうと思います。

 

「Rau má(ラウマー)」

ベトナムの青汁。日本ではツボクサといいます。

 

©yukiko aoki

田んぼと蓮沼の道路を挟んだ向かいに、ツボクサ畑がずーっと広がっています。ここQuảng Điền(クアンディン)郡では、無農薬栽培のツボクサは有名です。

 

©yukiko aoki

ツボクサをミキサーにかけた砂糖入りの冷たいジュースは、暑い夏の日に身体の熱を冷ます働きがありよく飲まれています。ほろ苦くてくせになるおいしさです。

ツボクサは、スープ・炒めもの・汁麺のトッピング・鍋物など日常的に食されています。
フエでは、地産のエビのスープにツボクサをたっぷり入れます。エビの甘みとツボクサのほろ苦さがちょうどよいバランスで、私もよくいただいているスープです。

日本では、雑草のイメージがありますが、最近はCICAツボクサエキスのスキンケアとして知られていると思います。

 

©yukiko aoki

ツボクサを小さな鎌で丁寧に刈りとっています。畑に鎌の音がサクサクと響いています。

 

©yukiko aoki

刈りとったツボクサの根の土を払っています。

 

©yukiko aoki

どこまでも広いツボクサ畑で、朝早くから摘みとっています。青々とみずみずしい香りがします。

 

©yukiko aoki

こちらにおいでと呼ばれていくと思いがけずお土産にたくさんいただきました。この村の市場で牛肉を買って炒めものにして食べてね。と教えてもらいました。

エビのスープや牛肉の炒めものなど味にコクのあるものと、ツボクサをあわせると素材の旨みが際立って絶妙なおいしさです。ごはんが進みます。

 

「スイカとサツマイモ」

 
Quảng Điền(クアンディン)郡を過ぎて、海に面したHải Dương (ハイジュォン)村に入ると、水はけの良い、サラサラした砂質の土でスイカとサツマイモを育てています。あまくて美味しいスイカやサツマイモは、フエ市の街中から買いものにくるほどの人気があります。

 

©yukiko aoki

砂混じりの土にスイカの種を蒔いています。

 

©yukiko aoki

雨季は洪水に見舞われるラグーン地域ですが、乾季に訪れるとゆるやかな風が吹いて穏やかです。

 

©yukiko aoki

私の友人の家から近いので、暑い日はスイカを買いにいって、寒い日はさつまいもを煮込んでラグースープをつくってもらいあたたまります。地産地消の暮らしを味わいます。

 

フォトグラファー 青木由希子