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VOL.234 ア ルオイからダクロン橋へ A Lưới – Cầu ĐắkRông

release : category : ベトナム〜おいしい散歩〜

フエ沿岸のタムジャンラグーンから西へ90kmほどの山岳地域 ア ルオイ(A Lưới)にはじめて訪れたのは、2024年テトのころでした。

ラオスとベトナムの国境をまたぐように南北につらなるチュオンソン山脈を背景に、山岳民族の暮らしに思いを寄せて、2024年 ア ルオイパコ族のいる朝市と、ア ビアの丘(ハンバーガーヒル)にいきました。

 
そして、昨年の夏に再訪しました。霧雨の降る中、市場へ。

 

©yukiko aoki

近隣に住む村人たちが、早朝から野菜を売りにきています。

朝ごはんに汁ビーフンをいただきました。
雨が降っているせいか静かな気持ちで屋台のテーブルに座りました。パコ族の話し声が聞こえてきました。さっぱりわからないのですが、興味深かったです。

 

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この日は、旧暦の一日だったので、精進料理の汁ビーフンです。
ベトナムでは仏教を敬い旧暦1日と15日はお寺参りをして精進料理を食べる習慣があります。

かぼちゃ、にんじん、フクロダケ、ひょうたん、ハヤトウリ、厚揚げ、豆腐、ゆばなど具沢山です。炒りピーナッツをふってもらって食べました。根菜類とフクロダケ(きのこ類)の出汁がおいしかったです。

 

©yukiko aoki

テーブルにある調味料の豆腐よう(クリーミーな発酵調味料)、唐辛子醤油、赤唐辛子塩などを、汁麺に溶かして好きな味にします。豆腐ようは、豆腐を発酵させた独特な香りがしますが、精進料理のスープにいれるとうま味が増します。

 

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一年前に写真を撮らせていただいたパコ族のお母さんに会いました。私に気がついてくれて、笑顔いっぱいに迎えてくれました。家から市場まで近くて、今日も歩いて庭の野菜を持ってきていると教えてくれました。かぼちゃ、らっきょう、きゅうり、葉野菜、キャッサバ芋です。

 

©yukiko aoki

お母さんのパコ族の背負いかごです。ほどよくつかい込まれています。籐(とう)でつくられていて、お父さんが山で採取して手で編んでいます。籐は森の中で成長するため、森の開発が進んでしまうと材料を探すのに苦労するそうです。

 

ア ルオイの朝市から、クアンチへと向かいました。山岳ルートでクアンチに行くのは、はじめてです。
チュオンソン山脈沿いのQL14(国道14号)ホーチミントレイル/ホーチミン・ルートを北上します。

 

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山の麓に黄金色の棚田をみることができました。標高が高いので、空が近いです。山の明るい緑色の木々は植林かもしれません。

 

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フエの山岳地域では、米の収穫シーズンを迎えていました。盆ざるをゆすって籾選りをしている村人をみかけました。選りすぐられた籾は、パコ族の背負いかごにざざっと入れていました。

 

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同じ道沿いに国定史跡の案内がありました。

DI TÍCH LICH SỬ QUỐC GIA:DỐC MÈO
Histrical monuments national: Doc Meo (3500m)

DỐC MÈO(Dốc Con Mèo)は、ベトナム戦争のとき重要な戦略拠点の一つでした。
ホーチミントレイルから近いところにあり、Hồng Vân(ホンヴァン)村のKô A Nông(コーアノン)山の急斜面にあるそうです。
次回は訪れてみようと思います。

 

©yukiko aoki

無名兵士へのモニュメントがありました。

 

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庭で、収穫した籾を広げて天日干しをしています。収穫の喜び。笑顔がこぼれます。

 

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庭に子どもたちが集まってきてくれて、たくさん写真を撮りました。

 

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庭には、Vả(ヴァー)の実が、たわわに実っています。

フエゆかりの土地でよくみかける果樹です。日本名はオオバイチジクというそうです。青い実をスライスしてサラダや生春巻きにしたり、実を茹でるとホクホクした食感になり精進料理につかわれたりします。

 

©yukiko aoki

売店で買いものをする母子。

 

©yukiko aoki

ひたすらまっすぐに国道14号を車は走ります。

 

©yukiko aoki

山道が深くなると、貴重な籐(とう)が束ねられて水に打たれていました。

 

©yukiko aoki

好奇心いっぱいの子どもたち。また会いにいきたいです。高床式の木の家で薪のある暮らしをしています。

 

©yukiko aoki

子どもが手づくりのトラックで遊んで、タイルを運んでいます。

 

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おばあさんのすらりとした立ち姿に、首元のネックレスと巻きスカートが美しく印象的でした。
Vân Kiều(ヴァンキエウ)族だと教えてくださいました。パコ族と同じ山岳民族です。

 

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長い林道を抜けてダクロン橋(Cầu ĐắkRông)クアンチ省まできました。

手前の道標は、KHE GAT(ケーガット空港)まで250kmという案内です。歴史的な軍事用飛行場です。DHCMは、Đường Hồ Chí Minh / ホーチミントレイル(ホーチミン・ルート)のことです。

 

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山奥にありますが交通量はそれなりにあり、荷物を運ぶトラックはベトナムとラオスの国旗プレートをフロントに貼り付けていて、国境が近いことを実感します。

 

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ダクロン橋をわたり、左に曲がるとラオスとの国境とケサン基地(Khe Sanh)へ。右に曲がるとクアンチの省都ドンハ(Đông Hà)方面へいくことができます。

ダクロン橋はタックハン川(sông thạch hãn)に架かる橋で、戦時中の1972年から1975年にかけて建設されました。武器や食糧の補給運搬に使用されるため米軍に何度も破壊されながらも建て直されました。

 

フォトグラファー 青木由希子